Connect社の資金調達
2020-11-09 08:30:02

脳卒中後の運動障害治療を目指すConnect社が資金調達を実施

Connect株式会社の目的と取り組み



脳卒中は、世界で最も多い疾患の一つであり、日本国内でも多くの人々がその影響を受けています。25歳以上の成人の4人に1人が脳卒中を発症し、さらに生存した場合でも、重度の運動障害を抱える人が多く、長期間にわたる介護が必要になることが報告されています。このような状況は、医療現場における重大な課題であり、患者のQOL(生活の質)を大きく損なう要因となっています。特に、運動障害の治療法が未だ確立されていないことから、この分野は「未解決の医療ニーズ」として扱われています。

この問題に取り組むため、Connect株式会社は、脳と機械をつなぐブレイン・マシン・インターフェース(BMI)技術を応用した医療機器の開発を進めています。この技術により、脳波を検出し、機械を通じて麻痺部位を動かすことが可能になります。具体的には、麻痺した患者の脳波から機能補償を行う回路の活動を読み取り、その情報をもとに麻痺した部分に装着したロボットを駆動。この過程を通じて、新たな神経回路の再構築を助けることを目指しています。

資金調達の背景



最近、Connect社は総額2.1億円の資金調達を実施しました。この資金は、同社の医療機器承認を取得するための製品仕様の策定や、量産体制の構築、人材採用に活用される予定です。数年間にわたり開発を続けてきたConnectでは、今後はさらに研究開発を加速し、実証実験に基づく具体的な成果を出していくことを目指しています。

特に、リハビリテーションの現場では、患者の生活を取り戻す手助けが求められています。脳卒中の患者数は国内で100万人を超えており、その中には中・重度の障害を持つ方も多く存在します。目指すのは、これらの患者々が再び自分の手や足を思い通りに動かせる生活を送ることで、精神的な負担も軽減され、QOLの向上につなげることです。

投資家からの期待



投資家たちもConnectの取り組みに期待を寄せています。Beyond Next Venturesの金丸将宏氏は、「Connect社のチームは、医療・リハビリ、工学、ものづくりの専門家が揃っており、この難しい課題を克服できると信じています」と述べています。また、慶應イノベーション・イニシアティブの本郷有克氏も、ConnectがBMI技術を活用し、リハビリ医療の新しいスタンダードを創出できることに寄与することを楽しみにしているとのことです。

Connect株式会社について



Connect株式会社は2018年に設立された企業で、慶應義塾大学から発足しました。重度の運動障害改善をミッションに掲げ、最先端の神経リハビリ医療機器の開発に集中しています。現在、志を同じくするメンバーの募集を行っており、脳科学や医療機器ビジネスに関心のある方には参加を呼びかけています。

今後、Connect社が開発を進める医療機器がどのように脳卒中患者の生活を変えるのか、そして日本の医療界における新しいスタンダードとなるのか、ますます注目が集まります。

会社情報

会社名
Connect株式会社
住所
東京都港区南青山2-15-5FARO青山1階
電話番号

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