DNPの新たな挑戦
2024-10-16 21:43:09

印刷業界初のサステナブルなファイナンス体制の構築が進む

DNPが印刷業界で初のサステナビリティ・リンク・ファイナンスフレームワークを導入



概要


企業の環境意識が高まる中、印刷業界でもサステナブルな取り組みが進んでいます。特に注目されるのが、DNP(大日本印刷)が導入したサステナビリティ・リンク・ファイナンスフレームワークです。このフレームワークは、国際的な原則に基づいて策定されており、2050年のカーボンニュートラル達成に向けた重要な一歩として位置づけられています。

フレームワークの背景


DNPは、国際資本市場協会(ICMA)が定める「サステナビリティ・リンク・ボンド原則2024」やローン・マーケット・アソシエーションが定める「サステナビリティ・リンク・ローン原則2023」に準拠したフレームワークを策定しました。このフレームワークは、持続可能な成長を志向し、環境への配慮を強化するものです。

GHG排出量削減の取り組み


DNPは、2050年までにカーボンニュートラルを達成するため、Science Based Targets(SBT)の1.5℃水準を参考にし、温室効果ガス(GHG)排出量の削減目標を設定しています。この目標達成に向けて、ポートフォリオの転換や省エネ活動の強化、再生可能エネルギーの導入が進められています。これは、企業の持続可能性を高めるための重要な施策です。

資源循環の推進


DNPはまた、プラスチック資源の循環率を向上させるための取り組みも行っています。2019年に国が打ち出したプラスチック資源循環戦略に応じて、マテリアルリサイクルやケミカルリサイクル、サーマルリサイクルなど、多様なリサイクル手法を駆使し、資源の有効利用率を最大化することを目指しています。この取り組みは、環境負荷を軽減し、循環型社会の実現に寄与することが期待されています。

第三者機関の評価


DNPのフレームワークは、株式会社格付投資情報センター(R&I)から第三者評価を受けており、原則に適合することが確認されています。また、みずほ証券株式会社は、フレームワークの策定におけるストラクチャリング・エージェントとしての支援を行っており、ガイドラインに従った運用が図られています。

今後の展望


DNPのサステナビリティ・リンク・ファイナンスフレームワークは、資本調達の新たな可能性を拓くものとして、他の印刷業者や関連産業にも良い影響を与えることが期待されています。企業がしっかりとした環境方針を持つことで、持続可能性はもちろんのこと、社会的責任も果たしながら経済活動を行うことが重要です。DNPのこの取り組みは、未来に向けた新たなスタンダードを形成する可能性を秘めています。

このように、DNPが打ち出したサステナビリティ・リンク・ファイナンスフレームワークは、印刷業界における環境への配慮と持続可能な成長の重要性を再認識させる出来事となりました。今後の展開に目が離せません。


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会社情報

会社名
大日本印刷株式会社
住所
東京都新宿区市谷加賀町1‐1‐1
電話番号

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