QUICKが発表したESG投資実態調査2025の注目ポイント
株式会社QUICKが発表した「ESG投資実態調査2025」の結果を受け、日本におけるESG投資の現状と企業のサステナビリティ情報開示の動向が浮き彫りになりました。この調査は、日本に拠点を置く機関投資家を対象とし、今年で7回目の実施になります。調査の結果、日本企業の取り組みや機関投資家の評価方法における変化が見られました。
企業のサステナビリティ情報開示が拡充
調査によると、日本では企業がサステナビリティ関連の情報を開示する動きが加速しています。特に、有価証券報告書や統合報告書といった情報源を基にした開示が重要視され、53%の機関投資家が「有価証券報告書と統合報告書の2本立て」を支持しています。これは、企業が自由に表現できる統合報告書の重要性を反映していると言えます。
一方で、大多数の上場企業が「有価証券報告書への一本化」を望んでおり、両者の間に乖離があることが分かります。これは、企業が開示に伴う負担を軽減したいという意向を示していると考えられます。このように、機関投資家と上場企業との間で情報開示に対する見解の相違が生じていることは、今後の議題となるでしょう。
投資手法のトレンドとエンゲージメントの重要性
調査からは、主要なESG投資手法として「ESGインテグレーション」や「エンゲージメント」、そして「議決権行使」が挙げられています。特に「ESGインテグレーション」は87%の機関投資家が実施しており、継続的に首位を保っています。また、エンゲージメントに関しては、45%の機関投資家が全ての対象企業との対話を実行できたと回答し、対話を重視する傾向が強まっています。
このようなエンゲージメントの動きは、企業にESG活動の改善を促すための手段としてますます重要視されています。その中でも、気候変動への対応や人材に関する課題が特に重視されています。これからの企業に求められるのは、投資家との建設的な対話を通じて持続可能な成長を目指す姿勢です。
ESG投資割合に変化の兆し
この調査において興味深い点は、ESG投資の割合が今後5年間で減少するという見解が出てきたことです。これは、過去2年間で初めての指摘であり、特に1機関は「顧客のESG投資志向の低下」を理由に挙げています。今後、企業や機関投資家がどのようにESG投資に向き合っていくかは、業界全体に影響を与える大きなポイントとなるでしょう。
結論
QUICKのESG投資実態調査2025は、日本における企業のサステナビリティ情報開示の現状や、機関投資家の評価方法に新たな知見を提供しています。これからも ESG投資の重要性は高まる一方で、企業と機関投資家のコミュニケーションを深めることが求められるでしょう。今後の動向に注目し、持続可能な社会構築に向けた取り組みを進めていきましょう。