Unicage奨学金の第2期奨学生が決定
2024年12月2日、独立行政法人国立高等専門学校機構(高専機構)は、「Unicage奨学金」の第2期奨学生を発表しました。この奨学金を受ける資格は、高専生向けの「IT基礎力講座」を受講し、検定試験に合格した者に限られ、今年度は13名が選ばれました。
Unicage奨学金とは
Unicage奨学金は、有限会社ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所(USP研究所)からの寄附を基に設けられたもので、国立高専生を対象としています。この制度は、特にLinux/Webの基礎知識習得を促進し、各工学分野でデジタル技術を担う人材を育成することを目指しています。条件を満たし奨学生となった高専生は、年間24万円(専攻科生は36万円)の奨学金を受給でき、2年間のサポートが受けられます。
IT基礎力講座と合格者発表会
今回の講座は、社会人エンジニア向けに設計された実務指向の内容であり、300名以上の高専生が受講しました。合格者の発表会は2024年12月11日にオンラインで行われ、高専生の努力が称えられました。発表会において、USP研究所のCTOであり、独自の教育をモンゴルで展開したシルネン・ブヤンジャルガル氏からの祝辞が贈られ、受講生たちに今後の活躍を期待するメッセージがありました。
ユニケージ開発手法について
Unicage奨学金が対象とする「ユニケージ開発手法」は、UNIXオペレーティングシステムの思想を基にしたアーキテクチャで、データ駆動型のエンタープライズソリューションです。アジャイルやリーン開発の手法を取り入れ、業務効率を高める特徴があり、近年、多くの企業で導入されています。この手法を学ぶことで、高専生は最新のITスキルを身につけ、将来的なキャリア形成へとつなげることが可能になります。
奨学生の声
奨学生の中には、ターミナルを用いた開発において新たな知見を得たと語る者や、独特な開発概念に苦労しながらも興味深さを感じたというコメントが寄せられました。彼らは、今回の講座を通じて得たスキルを活かし、今後の成長に繋げる意欲を見せています。
これからの展望
次期の奨学生募集は2025年2月から開始予定で、詳細は国立高専のウェブサイトで発表されます。デジタル人材育成をテーマにしたこの取り組みは、今後も日本の競争力を高めるための重要なステップとなるでしょう。高専機構とUSP研究所のパートナーシップが、次世代デジタル人材を育成する基盤となることが期待されています。