ピカリング、革新的な高電圧プログラマブル抵抗器の発表
英国クラクトン・オン・シーを拠点とするピカリング インターフェースは、最新の高電圧プログラマブル抵抗器モジュール「40-230」(PXI)と「42-230」(PXIe)の発売を発表しました。これらのモジュールは、最大1.2kVに対応しており、特に電気自動車や航空宇宙分野における高電圧試験に最適なソリューションです。
特徴と機能
新しい「40/42-230」シリーズは、70種類の標準構成を持ち、さまざまなニーズに応じた抵抗範囲と分解能を提供します。特に、4つのシングルチャネルモデルは、1Ωから76.8MΩまでの抵抗負荷を精密に再現可能で、自動車や航空宇宙、エネルギー業界での厳しい試験環境において、現実的なシミュレーションを実現します。
これらのモジュールは、電圧絶縁試験やISO 6469/IEC 60664といった安全規格に従うための重要な役割を果たします。また、サーミスタやRTDなどの抵抗センサ値を高電圧下でエミュレートし、実際のセンサを使用しない安全な試験環境を提供します。
高電圧システムの安全性を担保
ピカリングのシミュレーション・プロダクト・マネージャー、Stephen Jenkins氏は「このモジュールは、EVや航空宇宙、パワーエレクトロニクスのテストにおいて必要不可欠なツールです」と語り、高電圧システムを低電圧電子機器と安全に共存させるための重要性を強調しました。
このモジュールは、最大4チャネルまでのオプションがあり、短絡状態や開回路に設定できることで、コントローラの不具合対応能力を検証できます。
シンプルなソフトウェア制御
また、40/42-230モジュールは、簡単なソフトウェア制御に対応しており、ユーザーは必要な抵抗値を簡単に設定できます。この便利な機能により、長期的な精度検証も容易になりました。オプションのケーブル・アセンブリを使用することで、DMM(デジタル・マルチメーター)を用いたシンプルな校正が実現し、効率的な抵抗器チャネルの検証が可能になります。
安全性を重視した設計
さらに、この高電圧モジュールはハードウェア・インターロック機能を搭載し、通常のソフトウェア保護よりも高い安全性を実現しています。これにより、万が一の際にはすべてのリレーが初期状態に戻り、ユーザーに迅速にエラーを通知します。また、ハードウェア・インターロック対応モジュール間でのデイジーチェーン接続も可能です。
幅広いサポート体制
ピカリング インターフェースは、独自のソフトウェア・チームによって開発されたアプリケーションソフトやドライバと組み合わせて、素晴らしいサポート体制を提供しています。さらに、日本国内ではアンドールシステムサポート株式会社が総代理店としてピカリング製品を扱っています。
以上の様に、ピカリングの新しい高電圧プログラマブル抵抗モジュールは、市場における信頼性と高性能を兼ね備えた、未来の試験ソリューションとして期待されています。詳細は公式ウェブサイトでご確認ください。