社会福祉法人檸檬会が職員の給与引き上げと休日増加を実施

檸檬会、働きやすい職場環境を実現

社会福祉法人檸檬会（本部：和歌山県紀の川市）が、2025年4月1日より職員を対象に給与を引き上げ、年間休日数を増加させるなど、新たな制度を導入することを発表しました。この動きは、全国84の施設及び4つの本部で勤務するすべての職員に適用され、パートタイム職員も含まれます。

給与引き上げの背景

今回の給与引き上げは、職員への正当な報酬を見直し、モチベーションを高めることが目的です。檸檬会の理事長、前田効多郎氏は、組織の活性化を図るために、処遇改善加算の対象外となる職員にも独自の手当を設け、格差を是正することが重要だと語っています。この措置は、職員が経済的かつ精神的に安心して働けることを目指しており、それによって利用者への福祉サービスの質も向上すると期待されています。

年間休日の増加と新制度の導入

新たに創設されるのは「インクルージョン休暇」という特別休暇制度です。この制度は、檸檬会が目指すソーシャルインクルージョンの実現に向けた取り組みの一環として、職員が多様な価値観に触れる機会を提供します。年間休日数は122日に拡充され、過去5年間で10日の増加となります。これは、心と体をリフレッシュする時間を職員に与え、より質の高いサービス提供に結びつくとされています。

人を大切にする取り組み

檸檬会自体は、福祉の現場で人の大切さを強く意識しています。理事長は、「働きやすさを重視し、職員が自分の生活を大切にできる環境を整えることが、質の高い福祉サービスにつながる」と強調しています。今後もワークライフバランスを改善し、持続可能な運営を目指すことで、福祉業界全体の職場環境を向上させていくといいます。

檸檬会の事業内容

社会福祉法人檸檬会は、多岐にわたる事業を展開しており、保育施設としては「レイモンドほいくえん」などを運営しています。また障がい福祉事業や、最近では奈良県の大学跡地を利用した「ソーシャルインクルージョンヴィレッジ」の開設も行っており、教育と福祉の融合を目指しています。その中で、糸口をつかむ取り組みも行われています。