高知県における特殊詐欺防止の新たな試み
2025年12月19日、高知県警本部にて、警察庁特別防犯対策監の杉良太郎氏が出席した「特殊詐欺等の被害防止にかかる共同宣言式」が行われました。このイベントは、高知県内の金融機関と県警が手を組むことで、特殊詐欺被害の削減を目指す重要な第一歩となるものです。
杉対策監は挨拶の中で、高知の金融機関に集まった皆様への感謝の気持ちを強調し、「協力体制ができたことを大変嬉しく思います」と述べました。特に、お金はお客様の大切な資産であり、警察は疑わしい事件に対して直ちに介入しづらい側面があることを指摘しました。しかし、金融機関との協力により、警察が迅速に介入する体制を整えたことは非常に意義深いと強調しました。
この共同宣言においては、県警と金融機関の情報共有の強化が約束され、疑わしい被害があるとされる方々への関与を通じて、協力体制を一層強化することが決まりました。この取り組みがもたらす影響により、高知県内での特殊詐欺被害が減少することが期待されています。
詐欺電話に対する冷静な対応が鍵
報道陣から、県内における詐欺被害の拡大について質問を受けた杉対策監は、「多くの人が『自分は騙されない』と過信していると思われます。詐欺師は巧妙であり、手口は常に変化していますので、注意が必要です」とコメントしました。特に最近増加している「警察官を騙る詐欺」の手法に対しても警鐘を鳴らしました。杉氏は、詐欺犯が警察手帳や逮捕状を見せることなどは決してないと強調し、受け手側が常に冷静に対処することが重要だと訴えました。
さらに、悪質な詐欺電話は主に海外からかけられており、今では国際電話を簡単にブロックすることができるとし、県民はその利用を呼びかけました。このように、物理的な対策だけでなく心理的な防御策も必要であると述べました。
高知県民への重要なメッセージ
最後に杉対策監は、高知県民に対して特別なメッセージを送りました。「高知県民は今日を契機に自覚を持ち、詐欺に引っかからないなどと過信せず、自分の財産を守るための対策をしっかりと行ってほしい」と力強く呼びかけました。これは単なる詐欺被害を超えて、自身と家族、そして地域全体を守るための重要なアクションであると感じられました。
全国では、「ストップ・オレオレ詐欺47〜家族の絆作戦〜」というプロジェクトチーム(略称:SOS47)が設立されて以降、特殊詐欺の防止に向けた啓発活動を行っており、今回の共同宣言はその活動の一環とも言えます。
本日行われたこの共同宣言式は、高知県民への特別な啓発と安全な地域づくりに向けた重要なステップであることが明確になりました。今後も地域の皆さんと共にこの問題に取り組む姿勢が求められます。