スポーツ庁のSOIP事業に参画する株式会社YELLOWの新たな挑戦
研究開発を手掛ける
株式会社YELLOW(群馬県高崎市)は、このたびスポーツ庁が推進する「スポーツオープンイノベーション推進事業(SOIP)」に参加することを発表しました。同社は、J2クラブの
いわきFCと位置情報解析のリーダーである
LocationMind株式会社と連携し、「人流データ分析によるアクセス改善と地域課題解決型新スタジアム構想推進事業」を進めていきます。
株式会社YELLOWとは?
株式会社YELLOWは、大学や研究機関、様々な企業が持つ技術を社会にブリッジすることを目指しています。特に、Society 5.0時代に必要なAI、ビッグデータ、ブロックチェーンなどの技術領域に着目し、研究成果の事業化や社会実装を支援しています。また、同社は位置情報ビッグデータ解析のシェアを持つLocationMindとの業務提携を通じて、地域のデジタル実装を加速しています。YELLOWのゴールは、イノベーションの創出を通じて持続可能な地域経済の発展に寄与することです。
SOIP事業の概要
このSOIP事業は、福島県いわき市において、いわきFCが推進している新スタジアムの建設を目的としています。取り組みは、最新の人流データ分析技術を駆使して、地域の諸問題を解決し、持続可能なまちづくりを実現することを狙いとしています。
新スタジアム構想「IWAKI STADIUM LABO(仮称)」
いわきFCは、小名浜港のアクアマリンふくしま近隣に、新たに収容人数8,000~10,000人規模のスタジアムを建設予定です。2023年のシーズン開幕までに完成を目指し、地域の価値を創造する実験場として、その設計は革新的なものです。主な特徴には、以下のような点があります。
- - 3方向からの観客席配置:メインスタンドとビルディング棟による設計
- - アウェー側の多目的広場活用
- - 5階建て複合型ビルディング棟併設
- - 市民参加型設計:1,500件以上の市民意見を反映した設計
人流データ分析と地域課題解決アプローチ
本事業は、4つの主要な分析手法を統合し、包括的な人流データ分析を実施します。これにより、新スタジアム設計を最適化し、地域の課題にアプローチします。
1.
ビーコン設置による流動性把握:スタジアム内外の移動パターンをリアルタイムで分析
2.
GPS位置情報を用いたOD分析:来場者の移動パターンを調査
3.
ファンクラブ会員へのアンケート調査(実施予定)
4.
チケットデータ分析(実施予定)
期待される成果と地域への貢献
本事業は短期的な交通環境の改善から長期的な地域価値の創造を図ります。人流データ分析に基づいたアプローチにより、従来のスポーツ施設運営を超えた持続可能な地域発展モデルの構築を目指しています。短期的には交通渋滞の緩和や来場者体験の向上が期待され、中期的にはCO2削減効果の定量化が見込まれます。
今後の展開
2025年8月から2026年2月までのインキュベーション期間中に、いわきFCのホームゲームでデータ収集と分析を継続し、2026年2月下旬に成果を発表する予定です。株式会社YELLOWの両代表、大坂亮平と岩渕知弘は、地域課題の解決とスポーツ産業の発展を推進し、皆で持続可能な地域価値創造モデルの構築に取り組むことを表明しています。
株式会社YELLOW 会社概要
- - 社名:株式会社YELLOW
- - 所在地:群馬県高崎市白銀町9番地 白銀ビル3階
- - 事業内容:研究シーズ開発
これからもYELLOWの挑戦に注目が集まることでしょう。