三重県桑名市は、「鋳物の街」として知られる地域です。しかし、時代の流れと共に現役の鋳物製造業者は減少し、その名声も薄れていました。そんな中、地域の伝統を再生させるため、「城田鋳物株式会社」が立ち上がりました。この度、同社は新たにブランドとして「城田鋳物」を設立し、その旗艦商品である「寿喜鍋」をMakuakeにて先行発売を開始しました。
「寿喜鍋」は、温かいおうちご飯の代名詞とも言えるすき焼きのために特別にデザインされた鋳物製の鍋です。昭和22年に創業し、長年の経験を持つ職人が手がけたこの鍋は、全ての工程が手作業で行われ、その温もりと共に一つ一つの鍋が生まれています。
この鍋の特徴は、外側と内側の質感を巧みに使い分けている点です。外面は美しい鋳物ならではのザラザラした質感が残され、内側は食材が焦げつきにくいよう、滑らかに仕上げられています。そのため、焼き面は油が馴染みやすく、すき焼きに最適な環境を提供します。
さらに、この鍋は表面処理を行わず、使用を重ねることで生まれる独特の風合いが魅力です。年月と共に味わいを深めていき、使い手の歴史が鍋に刻まれ、次の世代へと受け継がれていくことでしょう。100年先の家族まで大切に使い続けられる、そんな思いが込められています。
「城田鋳物」という名前は、地域の鋳物文化を再び広めることを目指しています。その第一弾が「寿喜鍋」であり、食を通じて桑名という土地の良さや鋳物文化に興味を持ってもらえるよう心がけています。
今日では、城田鋳工株式会社は、電力や自動車産業、医療分野に至るまで多岐にわたる鋳物を手がけています。80年近い歴史を誇る同社は、現代にフィットした道具の提案を行い、鋳物の魅力を広めています。
「寿喜鍋」の詳細は、重量は1,700g、サイズは直径216mm、高さ59mmと、家庭での使用に適したサイズです。一般販売は2024年3月7日までMakuakeにて実施されており、価格は9,900円(税込)となっています。この機会にぜひ、伝統の鋳物を感じる特別な鍋を手に入れ、家族との食卓をさらに豊かにしてみてはいかがでしょうか。
「城田鋳物」の取り組みは、単に鋳物を製造するだけでなく、地域文化の保存や振興、さらには younger generations に対しての教育にも力を入れるものとなっています。世代を超えて愛される道具を作ることに情熱を注ぐ、城田鋳工株式会社に今後も注目です。