名古屋オフィスマーケット最新レポート
三幸エステート株式会社が発表した2025年11月度の名古屋市オフィス賃貸状況に関するレポートによると、空室率は前月比で小幅な上昇を見せ、3.33%に達しました。これは2ヵ月連続の増加であり、周辺地域での大口現空床が影響していると考えられます。
空室率の背景
名古屋では、近年竣工された大規模ビルが数多く存在します。これらの新築ビルでは、入居者向けに貸会議室やラウンジなどの充実したアメニティが備えられています。これにより、テナントの満足度が向上するだけではなく、他のビルとのリース競争においても差別化の要因となります。
入居テナントはアメニティの充実を重視する傾向が強く、これに応じてオーナーたちは既存ビルでも大規模リニューアルを行ったり、空室のあるフロアにアメニティを設置するケースが見受けられます。このようなニーズに応じるため、三幸エステートの名古屋支店はオーナーからの相談を増加しています。
潜在空室率の推移
一方で、潜在空室率は前月比で0.07ポイント減少し、5.03%と記録されました。これにより、供給に対する需要のバランスが若干改善されていることが示唆されています。特に名古屋市の主要エリアでは、新築や築浅のビル、そして好立地にある既存ビルが希少となっており、これが空室率の抑制に寄与しているようです。
賃料の動向
また、名古屋市の募集賃料は前月比で67円の上昇を記録し、12,853円/坪となりました。これで3ヵ月連続の上昇となりますが、13,000円/坪台も視野に入ってきています。テナントの増加や競争激化が課題となる中、賃料上昇の要因として、優良なビルの供給が追いついていないことが考えられます。
三幸エステートは、企業のオフィス戦略を幅広くサポートし、最適なワークプレイスの提供を目指しています。オフィスに関するあらゆるニーズに応えるためのマネジメント機能や賃貸ビルの選定サポートなどを行っています。
結論
名古屋市のオフィスマーケットは、高まる需要と供給不均衡の中で2025年もさらなる動きがありそうです。この市場は継続的に変化しており、今後の動向に注目です。