自動対応と人によるサポートの評価調査
近年、カスタマーサポートの分野で自動対応システムが普及しています。そのため、顧客がどのように感じているのか、その評価を調査する意義は増しています。マーケティングリサーチを専門とする株式会社RJCリサーチは、全国の20歳から69歳の男女を対象に「コンタクトセンターに関する調査」を実施しました。このリサーチでは、AI自動対応と人によるサポートの満足度について、内容によって異なる評価が示されています。
調査の概要
調査はLINEリサーチを通じて行われ、20歳から69歳の男女504人から有効な回答を得ました。調査の結果は、自動対応システムに対する評価が問い合わせ内容によって分かれることを明らかにしました。
自動対応の満足度とその特性
自動対応システムとしては、AIチャットボットや自動音声案内が利用されており、特に手順が明確な「確認・定型」と呼ばれる領域において満足度が高いことが分かりました。具体的には、通信の使い方や設定確認のケースでは、47.7%の人が「大変満足」または「おおむね満足」と回答しています。金融や保険に関する手続きも比較的満足度が高く、39.2%という結果が得られています。
ECトラブルに対する低い満足度
一方、ECトラブルに関する問い合わせでは、自動対応の評価が低く、41.7%の人が不満を感じていることが明らかになりました。この結果は、未着や誤配送といったトラブルにおいて、単純な定型的な回答では対応が不十分であるためです。状況に応じた個別対応が求められるケースでは、自動対応は機能しにくいと言えるでしょう。
さらに、人によるサポートに満足している割合は60.4%と高く、自動対応の27.1%に対して明確な差が見られます。これは、トラブルが発生した際には、専門知識を持った人が対応することで顧客体験が大幅に改善されることを示しています。
年代による評価のばらつき
自動対応の満足度については、年代による違いも顕著です。30代では47.2%が「大変満足」または「おおむね満足」と回答していますが、50代ではその割合は25.5%に低下します。このことから、自動対応に対して肯定的な見方を持つのは年代が若い層に多いことが伺えます。
それに対して、人による対応では全年代で満足度が60%を超える結果が得られています。このことは、人によるサポートが幅広い年代において高く評価されていることを示しています。
自動と人の併用が主流
調査の結果、顧客対応のフローは「自動対応のみ」ではなく、「最初は自動対応を使い、その後に人が対応する」という流れが主流であることがわかりました。その結果、81.1%の対応が人の介入を伴っています。このことは、今後の顧客サービスの方向性として、自動と人とのハイブリッドな対応が重要となることを示唆しています。
総括
この調査から、自動対応システムは一概に優れているとは言えず、問い合わせの内容によって評価が大きく異なることが判明しました。特に、確認や定型的な対応には自動システムが適していますが、ECトラブルのような複雑なケースでは人の介入が必要です。今後のカスタマーサービスでは、AIと人の役割をどのように組み合わせるかが、顧客体験を左右する重要な課題となるでしょう。
会社概要
株式会社RJCリサーチは、1967年に設立され、その後、インパクトホールディングス株式会社の連結子会社としてマーケティングリサーチ事業を展開しています。東京港区に本社を構え、全国の消費者に対する幅広い調査を行っています。