NiCEが発表した2025年第3四半期の業績と見通し
2025年11月13日、NiCE(NASDAQ: NICE)はニュージャージー州ホーボーケンで、同社の2025年第3四半期の財務結果を発表しました。この結果、前年比での売上高や利益の成長が確認され、特にクラウド事業が着実に成長を遂げていることが伺えます。これにより、2025年通期の売上高見通しを上方修正したことも報告されました。
売上高の成長
2025年第3四半期の総売上高は73億2,000万ドルに達し、前年同期の69億ドルと比べて6%増。また、クラウド売上高は56億2,900万ドルとなり、前年比で13%の増加を見せました。特にCX業界におけるAI機能の強化が寄与しており、年間経常収益(ARR)は前年からなんと49%増、Cognigyを除くと43%の増加となりました。
営業利益とEPSの成長
営業利益は16億800万ドルで前年同期より14%増加、営業利益率も22%と前年の20.5%から改善しました。希薄化後のEPSも2.29ドルで、前年同期の1.86ドルから23%の増加を示しました。これらの数字は、NiCEの事業が引き続き堅調であることを物語っています。
AIと横断的な成長
NiCEのCEO、スコット・ラッセルは「今四半期は非常に好調であった」とし、AIファースト戦略の成功と市場展開の健全性を強調しました。彼はさらに、「CX AIやセルフサービス事業の成長がクラウド事業へと繋がっている」と語り、新規契約においてもAI機能の統合が進んでいることを示しました。
Cognigyの買収
最近のCognigyの買収も大きな影響を与えており、これによりオーガニック成長がさらに加速する見込みです。Cognigyの統合は、顧客体験(CX)における可能性を広げ、AIによるデータエンゲージメントと自動化を実現することで、ビジネスにおいて実質的な成果をもたらします。
更新された通期ガイダンス
2025年通期のNon-GAAP売上高見通しは293億2,000万ドルから294億6,000万ドルに引き上げられ、これにより2024年に対しては7%の成長が見込まれています。また、EPSの見通しは12.18ドルから12.32ドルに更新され、前年から10%の成長が期待されています。
NiCEの展望
NiCEは今後もAI技術を駆使し、顧客対応や業務効率を向上させるための施策を展開していくとしています。現在、150か国以上で幅広く展開している同社のプラットフォームは、今後も成長が期待される分野であるといえます。今後の動向が非常に楽しみです。