脱炭素社会に向けた新たな取り組み
2023年、ユニ・チャーム株式会社は、デロイトトーマツコンサルティング合同会社、およびNTTドコモビジネス株式会社とともに、新たなワーキング・グループを設立しました。このグループは、経済産業省が推進する「GXリーグ」の一環として、持続可能な経済活動と脱炭素社会の実現を目指すものです。
1. GXリーグの定義と目的
GXリーグとは、2050年までのカーボンニュートラル達成に向けて活動する企業や組織が集まり、共通の目標に向かって協力を進めるためのプラットフォームです。昨今、日本をはじめとする120以上の国が、2050年のカーボンニュートラルを目指す中、このリーグを通じて企業は新たなビジネスモデルや技術革新を推進し、具現化することが求められています。
2. 新ワーキング・グループの設立背景
環境に優しい経済活動を促進するためには、持続可能な市場が欠かせません。しかし、現状では、環境価値を正当に評価する基準や枠組みが不足しているため、企業だけの取り組みでは解決できない課題があるのも事実です。そこで設立されたのが「中間排出事業者を通じたグリーン市場創造検討ワーキング・グループ」(以下、本WG)です。
3. 本WGの役割と今後の活動
本WGでは、軽工業を中心に、グリーン市場の形成と経済活動の両立を図るさまざまな課題について議論します。主な検討内容には、製品単位での環境価値の可視化や消費者への訴求方法、さらには、第三者による信頼性確保の仕組みが含まれています。
さらに、データ流通の在り方を検討するサブ・ワーキング・グループ(SWG)も設置され、軽工業分野におけるサプライヤーとメーカー間の一次データ連携の実現可能性についても議論される予定です。
4. 各社の役割
本WGでは、ユニ・チャームが幹事企業として進行と運営を担います。具体的には排出削減や環境価値の可視化に関する実績を基に議論を進めます。NTTドコモビジネスはデータ流通に関する専門知識を活かし、SWGのリーダーとして活動します。また、デロイトトーマツは、幅広い企業支援の実績をもとに、議論の設計と推進を担当します。
5. まとめ
この新たなワーキング・グループの設立は、国内外の企業が協力して持続可能な未来を形成するための重要なステップとなるでしょう。環境問題への取り組みは、ビジネスの持続性を高める要素でもあります。本WGの活動が、より多くの企業や団体の参加を促し、産業界全体での取り組みとして具体的な成果を上げることが期待されます。