新潟大の新治療薬
2024-11-29 10:56:56

新潟大学が開発した革新的歯周病治療薬の全貌

新潟大学が新たな歯周病治療薬を発表



新潟大学大学院医歯学総合研究科の中島麻由佳助教と多部田康一教授は、ハーバード大学との国際共同研究により、注目すべき歯周病治療薬の開発に成功しました。これは、マクロファージを抗炎症性に誘導し、歯周病の進行を抑えるという新しいアプローチに基づいています。

研究の背景


歯周病は、感染した病原細菌によって引き起こされ、歯を支える組織に炎症をもたらす疾患です。この病気が進行すると、最終的には歯を失う可能性が高く、虫歯と同様に、重篤な問題となります。現在の治療法は主に感染細菌の除去に依存していますが、慢性の炎症を引き起こすケースでは、特に炎症のコントロールが重要です。このような背景を受けて、免疫調整薬の開発が待望されています。

研究の概要と成果


本研究では、「cellular backpack(細胞性バックパック)」と呼ばれる薬剤キャリアを用いました。このBPは、精密に設計された微サイズのディスクで、マクロファージの貪食作用を回避することが可能です。研究チームは、少量のインターロイキン4(IL-4)をBPから徐放する方法を採用し、マクロファージを効率的に抗炎症性に誘導しました。

実験として、IL-4-BPを結合させたマクロファージを歯周病モデルのマウスに投与した結果、マクロファージが抗炎症性を維持しつつ、実験的な歯周病の進行が抑制されることが確認されました。この成果は、歯周病に対する新たな治療薬の可能性を示しています。

今後の展望


今後は、BPとマクロファージの結合効果をさらに高め、より実用的な治療法としての確立を目指します。目指すは、患者が扱いやすい形での治療薬の実用化です。

研究成果の公表


この成果は、2024年11月23日に国際学術誌「Journal of Controlled Release」に掲載されました。非常に期待される業界の進展がここにあります。

まとめ


今回の研究は、歯周病治療における新たなアプローチとして、抗炎症性マクロファージの誘導に成功したことから、臨床応用に向けた大きな一歩を示しています。今後の研究にも注目が集まります。

(参考文献:「Backpack-carrying macrophage immunotherapy for periodontitis」)


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