南三陸の魅力を掘り下げる「notabi」
宮城県南三陸町が、観光の新しいスタイルを提案する取り組みをスタートしました。このプロジェクトには、一般社団法人南三陸町観光協会と、全国にネットワークを持つ株式会社JTBが協力しています。JTBが開発したマップ型SNSアプリ「notabi(のたび)」を活用し、南三陸町の独自の魅力に基づいた“テーマ重視の旅”モデルコースを公開しました。
便利なアプリで旅を思い出に
「notabi」は、旅行の思い出をサクッと記録できるアプリです。スマホで撮影した写真を選ぶだけで、位置情報や日時に基づいて簡単に旅の記録を残せます。また、他のユーザーがどのように旅を楽しんでいるかをマップ上で確認することで、意外な観光スポットや魅力を発見することができます。これは、南三陸町の観光スポットをより楽しむ手助けとなることでしょう。
宿泊者減少の課題に対処
近年、南三陸町では仙台市からの日帰り客が増加しているものの、宿泊者数の減少といった課題にも直面しています。特に、夏季にはイベントやアウトドア活動に観光客が集中しており、冬季には訪れる人が極端に少なくなるなどの現状があります。このため、観光協会は「notabi」を通じて町全体の認知度を高め、新たな周遊促進と宿泊者の増加を目指しています。
テーマを持った4つの旅コース
今回公開されたのは、「週末リトリート旅」「南三陸ショートトリップ」など、テーマに基づいた4つの旅コースです。これらのコースでは、訪れる際の「距離感」や「アクセス方法」を非常にわかりやすく示し、旅行者が迷わず楽しめるよう配慮されています。観光地の単なる紹介に留まらず、全体としての“旅の流れ”を意識したコンテンツが提供されています。
SNSでの拡散効果に期待
今後、この取り組みにより、「notabi」を利用した旅行者の体験がSNSで広がり、さらに多くの人々に南三陸町の魅力が伝わることが期待されています。今のところ、南三陸町の魅力を発信するだけでなく、周辺の市町村とも連携し、地域全体の観光促進を目指す計画もあるとのこと。旅先リストに「お気に入り登録」ができることも、旅行者にとって魅力的な要素に違いありません。
南三陸町観光協会の意義
一般社団法人南三陸町観光協会は、地域の文化や社会的特性を活かしつつ、観光客の誘致と観光地の整備促進を目的としています。地域の生活文化や経済の向上を目指し、このような新しい試みを通じて、観光の可能性を探求しています。
南三陸町は、豊かな自然や温かい人々、地元食材を豊富に使った料理、そして震災の記憶を大切にしながら、観光地としてのリブランドを目指しています。この取り組みが、地域に新たな魅力をもたらし、多くの旅行者の心をつかむことを願っています。