CMV感染管理の新技術
2020-02-13 14:58:53
移植患者のCMV感染管理を支援する新技術、コバス6800/8800システムの登場
CMV感染管理を革新するコバス6800/8800システム
移植手術を受けた患者において、サイトメガロウイルス(CMV)感染は特に注意すべき合併症の一つです。このウイルスは宿主に潜伏し、免疫抑制状態の際に再び活性化する性質があります。そのため、移植後のCMV感染はしばしば重篤な健康問題を引き起こす要因となります。また、日本では多くの人が幼少期にCMVに感染しているため、移植時には事前の対策が重要となります。
従来の診断方法はpp65抗原血症法(アンチゲネミア法)でしたが、ロシュ・ダイアグノスティックスが開発した「コバス6800/8800システム CMV」は、リアルタイムPCR法を用いた新たな遺伝子検査キットです。このシステムは、CMV DNAを定量的に測定可能であり、国際基準に基づいた結果を表示します。これにより、CMVの再活性化を早期に察知し、適切な治療を実施することが期待されています。
CMV感染症の診断と治療
CMV感染症は免疫抑制状態にある患者にとって大きな脅威であり、放置すれば致命的な結果を招くこともあります。移植手術後、医療チームは抗ウイルス薬の予防投与またはウイルス量の定期的な測定を通じて感染を管理します。コバス6800/8800システムの導入により、これまでよりも早期に継続的な感染管理が可能になると期待されています。特に、WHO標準品を使用した値付けが行われており、国際的な基準に従った診断が実現されています。
ロシュ・ダイアグノスティックスの使命
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社は、スイス・バーゼルに本社を持つF.ホフマン・ラ・ロシュの日本法人です。体外診断薬や機器事業を中心に、研究用試薬や機器事業なども展開しています。企業の目的は、医療従事者がより良い治療法を選択できるよう、検査の効率性や医学的価値を向上させることです。この新たなシステムが既存の診断方法を補完し、より高い精度での感染管理を実現することが期待されています。
結論
新たに認可されたコバス6800/8800システムは、移植患者のCMV感染管理に革命をもたらす可能性を秘めています。今後、医療現場での使用が進むことで、さらなる感染管理の向上が期待されており、多くの患者の健康維持に貢献することでしょう。私たちの健康を守るための新しい技術の進化に、目が離せません。
会社情報
- 会社名
-
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社
- 住所
- 東京都港区港南1-2-70品川シーズンテラス
- 電話番号
-
03-6634-1111