サントリーとEF Polymerの提携
2023年6月、サントリーホールディングス株式会社と環境系スタートアップのEF Polymer株式会社が資本業務提携を結び、持続可能な農業の実現を目指した共同実証実験を開始しました。この提携は、気候変動の影響を受けやすい農業生産における新たなスタンダードを打ち立てることが期待されています。
背景
最近、世界中で気候変動が原因とされる干ばつが深刻な問題となっています。降水量の減少や気温の上昇は、土壌の水分不足を引き起こし、農作物の品質や収量に悪影響を及ぼしています。このことは、農業に従事する人々だけでなく、飲料メーカーにとっても原材料の調達や事業運営の持続性に関わる重要な課題です。
サントリーグループは、持続可能な原料調達に向けた多様な取り組みをグローバルに推進してきました。その中には、農業の改善、再生農業の推進、さらには大学との共同研究が含まれています。
一方、EF Polymerは、果皮などの廃棄物から製造された自然由来の超吸水性ポリマー「EFポリマー」を開発し、干ばつ環境において農業生産を安定させるためのソリューションを提供しています。
提携の目的と実証実験の内容
サントリーとEF Polymerは、各社の専門知識を融合させ、「土壌の保水性向上とそれの農業生産への影響」を実証するために、共同実証実験を今年6月から実施しています。具体的には、重要な原材料であるゆずを対象に、EFポリマーを用いた灌漑の効果を検証します。この実証実験では、以下のポイントが中心となります:
- - 土壌の保水性向上効果
- - 農作物の収量や品質への影響
- - 灌漑負荷の軽減効果
特に、ゆずは降水量や水分の変動に敏感な作物であり、本実証実験への選定理由となっています。また、この取り組みはサントリーが高知県および高知大学と結んだ包括連携協定の一環として行われます。
今後の展開
サントリーとEF Polymerは、共同実証実験を通じて、気候変動がもたらす農業への影響に対抗する新しい方法を模索しています。将来的には、他の農作物への適用も考慮しながら、持続可能な農業と安定した原材料の供給基盤の構築を進めることを目指しています。
企業の専門家の声
サントリーホールディングスの常務執行役員、藤原正明氏は、「不確実性が高まる現代の環境において、高品質な製品を安定的に提供するためには、農業の持続性向上が必要不可欠です」と語っています。EF Polymerとの協働により、有効な解決策を見出し、持続可能な農業の実現を進める決意を示しています。
EF Polymerの創業者兼CEOナラヤン・ラル・ガルジャール氏も、「この提携により、私たちの共通の目標である水資源の保全に向け、大きな価値を提供できると確信しています」とコメントしています。
ラストに
この取り組みが、持続可能な農業の未来をどのように切り開いていくのか、今後の進展に注目が集まります。サステナブルな社会を実現するための道筋が、この共同実証実験を通じて明らかになることを期待しています。