新たな建築スタイル「t2-01」の登場
アルミ製ユニットハウス「t2-01」は、環境に優しく持続可能な社会の実現に向けた新たな提案です。FA向けアルミプロファイル大手、SUS(エスユウエス)株式会社が開発したこのユニットハウスは、従来の3R(Reduce、Reuse、Recycle)を超え、「Remain」という理念を加えた“4R建築”の概念を採用しています。これは、建物が持つ美観や性能を長期間維持することに力を入れ、メンテナンスコストを削減することを意味します。
環境に優しい素材の利用
「t2-01」は、同社の鋳造工場で製造される再生アルミを主要構造部材に採用しています。再生アルミは製造過程でのエネルギー消費が新地金のわずか3%に留まり、CO2排出量の大幅な削減に貢献しています。この特性を活かすことで、持続可能な建築材料としての地位を確立しました。
多様な用途への適応力
「t2-01」は、単身者向けワンルーム住居としてだけでなく、ワークスペースや宿泊施設、さらにはポップアップ店舗やコンテナ型データセンターなど、さまざまな用途に応じてカスタマイズが可能です。基本的な構造は1,200mm×1,200mmのグリッドを基にしており、2,400mm×6,000mmのユニットの販売価格は約1,000万円とリーズナブルです。
建築の新常識を打破する特徴
1. Reduce (廃棄削減)
「t2-01」は、シーリング工事を不要とする独自の納まり技術を採用し、ボルトやビスで組み立てる機械式接合を利用しています。この方法により、修理や改修時に部品を分解し、再構築することが可能になり、廃棄物の発生を抑えています。
2. Reuse (再利用)
ユニットの設置はクレーンを使用し、搬送後に現地で設置できます。また、利用者のライフスタイルや環境の変化に合わせて、ユニットの移設や内装改修も容易です。
3. Recycle (再生)
役目を終えたアルミ部材は、再生アルミとして新たに「t2-01」の構造に活用されます。この循環利用により、さらに環境負荷を軽減できます。
4. Remain (保持)
外皮に使用されるアルミは、長期間にわたって美観と性能を維持します。メンテナンスの手間が省け、各種コストの削減に寄与します。
安全で快適な居住性能
「t2-01」は、厳しい暴風雨環境でも漏水がないことを確認しています。ZEH基準を満たした高い断熱性能と省エネ性、そして「耐震等級3」を実現することで、防災対策も万全です。
フレキシブルなカスタマイズ
このユニットは、1,200mmのピッチでさまざまなサイズに対応可能で、使用目的に応じて内装や設備を選択できます。これにより、多様なニーズに応えることができます。
SUS社の歴史とビジョン
SUSは1992年の設立以来、アルミを材料とした製品の開発に取り組んできました。2002年にはアルミ建築事業「ecoms」を開始し、20年以上の年月をかけて「t2-01」を完成させました。今後も、SUSはアルミ建築の可能性を追求し、持続可能な社会の実現に向けた活動を続けていくと考えています。
モデルルームのご紹介
千葉県木更津市にオープンしたモデルルーム「ecoms villa」では、安全で快適な居室空間を直接体験できます。ワーケーションや宿泊研修など、様々な利用方法が提案されており、見学や宿泊体験への申し込みは公式サイトから行うことができます。
このように、未来の住居は「廃棄する」から「繰り返し利用する」時代に突入しています。「t2-01」はその象徴であり、環境に優しい生活の理想を形にしています。