YOKOITOがASM社の蒸気スムージング機「VX1」を国内販売開始！

株式会社YOKOITO、蒸気スムージング機「VX1」を国内販売開始

デジタルファブリケーションを通じてアイデアを形にすることを目指す株式会社YOKOITOが、ドイツのスタートアップ企業ASM社の蒸気スムージングシステム「VX1」の国内販売を開始しました。この新技術は、3Dプリント業界における後処理の革新をもたらします。

「VX1」とは何か？

「VX1」は、樹脂3Dプリント部品に高精度な表面仕上げを実現する自動後処理装置です。粉末溶融結合法（PBF方式）で製造された部品は、表面に粗さが残りやすく、これが外観や性能に悪影響を及ぼすことがあります。従来は手作業での研磨や塗装が行われていましたが、VX1はそのプロセスを革新します。

革新的な後処理技術

VX1の仕事内容は、専用の溶剤を蒸気化し、樹脂部品の表面をわずかに溶融させることです。これにより、射出成形品に匹敵する平滑な表面を形成することが可能になります。この技術は外観の向上に寄与するだけでなく、部品の強度や耐久性の向上にもつながります。また、工数やコストの削減という点でも大きなメリットがあります。

短時間での処理が可能

VX1は1.5～2時間という短いサイクルタイムでの処理が可能です。再生利用可能なカートリッジ式処理剤を使用し、FDA承認の食品グレードの溶剤を採用することで、環境にも優しい違いを実現しています。今年は特に、PA12、PA11、TPUの樹脂3Dプリント部品に対応しています。

コンパクト設計で広範囲に対応

VX1は、コンパクトな450 × 650 × 1100 mmの設計に収められていますが、最大24.6リットルの体積まで処理が行えるため、中型から大型の部品にも対応できます。また、操作とセットアップも容易で、ユーザーは最適な表面平滑化のレベルを選択できる仕様となっています。

国内初展示とセミナーのご案内

この「VX1」は、来週開催される「Formnext Asia Tokyo Forum 2025」で初めて国内公開されます。ブースでは、実機の展示に加え、処理前後のサンプルも公開し、その効果を直接体験できます。さらに、セミナーエリアでは、株式会社YOKOITOの代表取締役CEO、中島佑太郎氏が登壇し「VX1」を利用した蒸気スムージングの導入や活用の可能性について講演します。

YAMのビジョン

YAM（Yokoito Additive Manufacturing）はYOKOITO本社に併設されており、VX1を導入して蒸気スムージングを利用した後処理サービスを開始しました。今後も装置販売に加えて、ベンチマーク造形やサンプル評価の機会を提供し、より多くの現場にAMの可能性を広げていく方針です。YAMは、ものづくりの未来を見据え、次世代のスタンダードとなる技術を積極的に探求し続けます。

会社概要

株式会社YOKOITOは、デジタルファブリケーション技術を基盤に、「全てのアイディアをカタチにできる社会」を目指して2014年に設立されました。現在、自動車、家電、消費財メーカーなど、幅広い業界の顧客に対してAM技術に関するソリューションを提供しており、研究開発の拠点として「Yokoito Additive Manufacturing Center」も設立。今後の展開に注目です。

この新しい技術による後処理サービスにご興味がある方は、ぜひ「Formnext Asia Tokyo Forum 2025」にお越しください！