2030年に向けた救命活動の支援体制
レールダルが提唱する「2030年まで毎年100万人の命を救う」という目標は、医療の現場だけでなく、一般市民をも巻き込んだ重要なプロジェクトです。このプロジェクトの実現に向けて、レールダルは専門家や団体と連携しながら、命を救うためのトレーニングプログラムや教育プログラムを推進しています。
救命の連鎖を強化する
心停止の約70%は自宅で発生し、多くの場合、救助者が一人という状況が多いです。このため、通報を受けた通信指令員が迅速にCPRの実施を指導することが、救命率を劇的に向上させるポイントとなります。レールダルは、通報者が事前にCPRトレーニングを受けていれば、通報から救助までの連携が強まると考えています。特に最初の数分間の連携による高品質なCPRの実施は、生存率を4倍にも引き上げることができます。
学習の革新
現在、オンラインでの学習は広がりを見せています。レールダルは「最適化学習」という、個々の学習スタイルに合わせたプログラムを提供しています。このプログラムは、米国心臓協会と連携して開発されたHeartCode®BLSで、オンライン学習と対面のスキル講習を融合した効果的な教育手法です。これは特に、COVID-19の影響でソーシャルディスタンスが求められる時期において、学びのアクセスを拡げることに貢献しています。
ベストプラクティスの拡散
レールダルは国内外のパートナーとの連携を通じて、救命活動の効率化を図っています。早期介入や新技術の普及は、信頼できるパートナーとともに進めることが大切だと考えています。特に、東北大学や仙台市消防局との産学連携事業では、救急隊員のトレーニングプログラムを実施しており、現場での対応力を高めるためのシミュレーション教育を強化しています。
東日本大震災での取組み
レールダルは、被災者や地域への支援として「ミニアンによるCPR講習キャラバン」を始動しました。これは、東日本大震災の復興を支援し、バイスタンダーを増やして心臓発作による震災関連死の削減を目指したプロジェクトです。2015年12月までに約6200名が受講し、多くの人々に心肺蘇生法を学んでもらいました。
共同のミッション
レールダルの従業員は、25ヶ国以上で1600人以上に及び、共通のミッション「Helping Save Lives」の実現に向けて活動しています。法人としての目標である「2030年まで毎年100万人を救う」という取り組みは、各医療従事者や市民にとっても重要な課題であり、社会全体で命をつなぐ活動が求められています。
本プロジェクトは、単なる企業の夢ではなく、多くの人々の命を救うための実践的な願いが込められています。私たち一人一人がこの活動に参加することで、より良い未来を築いていくことができるでしょう。