最大5000万円の懸賞金をかけた農林水産業の革新挑戦が始まる

NEDO（新エネルギー・産業技術総合開発機構）がスタートした新プログラム「NEDO Challenge, Satellite Data -農林水産業を衛星データでアップデート！」は、農林水産業の未来を視野に入れた挑戦です。この計画では、衛星データを駆使して農林水産分野の課題を解決する新システムの開発者に対し、最大で5000万円の懸賞金が交付されるというものです。また、アンバサダーとして、歌手であり農業にも興味を持つ村上信五氏が参加することが発表されています。彼の経験は、農業分野に新しい風を吹き込むことが期待されています。

本プログラムの意義

今、日本の農林水産業はさまざまなチャレンジに直面しています。国際的な環境変化や人口減少の影響で、農業や漁業、林業は生き残りをかけた戦いを強いられています。そうした中、本プログラムは、情報通信技術（ICT）を活用することで新たな解決策を模索するものであり、未来の持続可能な農林水産業の実現が期待されています。

NEDOは、このプログラムを通じて新産業の創出や社会問題の解決に寄与することを目指しています。衛星データを使うことで、効率的な資源管理や気候変動への対策が詳細に行えるため、課題に対する解決能力が飛躍的に向上することが見込まれています。

応募テーマと懸賞金詳細

このプログラムは、2つのテーマに分かれています。まず一つ目は「生産現場の課題解決に資する技術開発」で、スマート農業や生産現場のインフラ整備、食料安全保障に関する技術を募っています。

具体的には、農機や漁船の自動化、灌漑管理システム、病害検知技術などが挙げられ、これらの技術開発に関して、1位には1000万円、2位には500万円、3位には300万円の懸賞金が授与されます。

二つ目のテーマは「資源の管理・監視および物流の高度化に資する技術開発」であり、ここでも具体的な応募例として、衛星データを活用した物流の効率化や資源監視業務の改善技術などが求められています。

今後のスケジュールとしては、2025年5月から7月に公募が行われ、初回審査が8月上旬から9月下旬に行われる予定です。技術開発の段階ではメンタリングも行われ、次回の審査は2026年7月にピッチコンテスト形式で実施されることが決まっています。