2024年春季賃上げ要求・妥結状況(最終集計)|東京都の賃上げ動向は?
2024年 春季賃上げ、東京都で平均4.78%上昇!
東京都は毎年、都内の1,000労働組合を対象に春季賃上げ要求・妥結状況の調査を実施しています。2024年調査の結果、賃上げ(月例賃金)の平均妥結額は15,670円、賃上げ率は4.78%となりました。これは前年比で4,669円増(42.44%増)と大幅な上昇です。
産業別・業種別で明暗
26業種のうち、対前年比で最も賃上げ率が高かったのは「鉄鋼業」(+268.38%)、「非鉄金属」(+189.14%)、「私鉄・バス」(+115.22%)でした。一方、最も低かったのは「情報制作(出版等)」(+2.98%)、「印刷・同関連」(+9.00%)、「ゴム製品」(+9.76%)となっています。
高年齢者の就労継続に向けた取り組み
調査では、高年齢者の就労継続に係る労働組合の取り組みについても調査が行われました。65歳までの就労をめぐる企業側の取組として、「継続雇用制度の導入」と回答した組合が全体の78.9%にのぼりました。
継続雇用制度の改善を要求した組合は、そのうち53.6%で、要求事項としては「賃金に関すること(賞与を含む)」が最も多く、次いで「業務量や職責に関すること」、「労働時間に関すること」という結果になりました。
70歳までの就労に関しては、要求を行っている組合は少なく、「継続雇用制度の対象者の範囲の拡大」、「継続雇用制度で働く者の労働条件の改善」にとどまりました。
今後の展望
2024年の春季賃上げは、多くの企業で大幅な賃上げが実現しました。これは、人手不足や物価高騰などの影響を受けていると考えられます。今後も、労働組合は賃上げ要求や労働条件の改善を求め、労働者の待遇向上に努めていくことが重要です。