実験動物技術研修会の概要
岡山大学の技術統括監理本部に属する総合技術部の石原すみれ技術専門職員と赤木佐千子技術職員は、2025年12月8日に、株式会社新日本科学主催の「SNBL実験動物技術研修会」を受講しました。この研修会は、良質な実験データを得るための動物管理技術を学ぶ貴重な機会とされました。
同大学と株式会社新日本科学は、一般社団法人日本実験動物技術者協会を通じて以前から交流があり、研修会の開催に至ったとのこと。研修の内容は、ラットの灌流固定と組織採取に特化したもので、実践的な技術が求められました。
研修の成果
石原技術専門職員は、参加後に「マウスやラットの実技講習会を定期的に開催していますが、時には受講生の疑問に十分答えられないことがあった」とし、今回の研修がその解消に寄与したと述べました。特に、灌流固定の正確な方法や、過去に研究者からの要望が多かった解剖技術を学べたことに言及しました。
さらに、講師からの教えとして、「研究者が目的とする臓器の採取方法を把握することで、より適切な指導が可能になる」というアドバイスも受けたそうです。この学びを活かし、今後の講習会もブラッシュアップする方針を示しています。
技術職員の役割と今後の展望
また、石原技術専門職員は公益社団法人日本実験動物協会の認定を受けた技術指導員であり、赤木技術職員も同様に実験動物技術者に認定されています。この二人は、岡山大学の研究・イノベーション共創機構附属自然生命科学研究支援センター動物資源部門で研究者への技術指導を行っています。
総合技術部の佐藤法仁副理事・副学長は、外部の専門家からの学びを重要視し、「岡山大学では職員の技術的な素養を高めることを戦略的に進めています。学外で得た知識を学内に持ち帰り、全体の技術力を向上させることが目標です」とコメントしました。今回研修を受けたことが、岡山大学の技術職員の成長に寄与することが期待されています。
研修の報告
修了式では、株式会社新日本科学の講師陣と共に参加者が記念撮影。研修を通じて得た知識や技術は、岡山大学の研究活動にも新たな風をもたらすことが見込まれています。地域中核を担う岡山大学が進むべき道と、技術職員の成長に今後も注目です。
参照リンク
岡山大学は持続可能な開発目標(SDGs)に賛同し、地域社会とともに成長する研究大学を目指しています。このような取り組みにも注目してください。