HITOTSU株式会社が医療機器業界のDXを推進する新たな資金を調達

HITOTSU株式会社は、医療機器分野のデジタルトランスフォーメーションを推進する企業として、2022年5月に約2億円の資金調達を完了しました。これにより、同社は医療機器一元管理システム「HITOTSU」を基盤に事業の拡大と新規事業の立ち上げを目指します。

HITOTSUは東京都渋谷区に本社を置き、医療に携わる全ての人々に焦点を当てた企業です。そのビジョンは、「医療にかかわる人々を、ひとつに。」というもので、医療機器の管理業務をデジタル化し、効率化するサービスを展開しています。「HITOTSU」は、医療機器の台帳機能や、修理・点検記録を管理する機能をSaaS形式で提供し、医療の現場における煩雑な紙管理からの脱却を図っています。

現在、同社のサービスは小規模から大規模な医療機関にまで導入が進んでおり、医療界において具体的な価値をもたらす製品を目指しています。その成果が現れ、数多くの医療機関から支持を受けており、業務効率化を実現しています。今後は、大学病院や大手グループ病院との共同研究を通じて、医療機器の管理データの活用方法を見直し、業界全体の改革に寄与する新たな仕組みを模索しています。

調達した資金は、機能拡張の開発や新たな人材の採用に活用され、さらなる成長を加速させます。特に、医療機器業界に精通したビジネスディベロップメント担当者の確保に注力し、より具体的で現場に即したサービスの提供を目指す方針です。

投資家からの高評価もあり、特にSpiral Capitalの植木氏は、HITOTSUの一元管理システムが医療従事者の負担を減らし、効率的な病院経営の実現に寄与することを強調しました。また、Beyond Next Venturesの伊藤氏や、三菱UFJキャピタルの伍堂氏も、HITOTSUに寄せる期待を示し、医療機器の管理業務のデジタル化が今後さらに加速することに期待を寄せています。

そしてHITOTSUの代表取締役、田村光希氏は、医療機器業界の安全性を確保するための取り組みについて語り、今後の事業展開に向けての意気込みを示しました。医療業界には、多くの利害関係者が関与しており、彼らを一つにまとめることで、患者体験をより良いものにすることを目指しています。今後もHITOTSUは、デジタルトランスフォーメーションを推進し続けることで、業界の革新を実現することを目標としています。