MOLDINO、新型エンドミル「EPVF-ATH」を発表
株式会社MOLDINOは、東京・墨田区に本社を構える切削工具メーカーです。このたび、同社は新たに「エポックバーチカルフィニッシュミル EPVF-ATH」を2025年4月21日に発売することを発表しました。この製品は、突き往復仕上げ加工用のエンドミルであり、特に深彫り加工に最適化されています。
開発の背景
近年、特にアルミダイカストを活用した大型金型の開発が進んでいる中、深彫り加工のニーズが高まっています。加工業界では、工具の干渉を避けることが求められており、MOLDINOはこの点に着目しました。自社の技術を活かし、干渉リスクを低減し、工具の集約を図ったフリーネック形状の工具を開発しました。
また、深彫り加工においては、荒加工で発生した段差を除去するのが難しく、磨き工程に多くの手間がかかることが明らかになりました。この課題を解決するために、新たに「突き往復仕上げ加工」を提案し、同時にEPVF-ATHを開発しました。
特徴と利点
EPVF-ATHは、超硬の4枚刃ラジアスエンドミルとして設計されています。従来の等高線加工による段差問題を緩和し、加工時に発生する横スジを抑制することができます。その結果、仕上げ加工後の磨き工程が短縮され、作業効率が向上します。
すべてのアイテムにはフリーネック形状が採用されており、段差のない首部により、壁面との干渉のリスクが低減します。また、把持長を調整可能にすることで、さまざまな深さに対応できます。さらに、外周刃とコーナR刃のつなぎにはシームレス刃付けが採用され、加工面の安定性が確保されています。
加工中の振動を抑えるために、外周切れ刃には弱ねじれ角が適用されています。深彫り時には不要に接触しない強バックテーパを採用することで、安定性を向上させています。
推奨用途
EPVF-ATHは、特に金型の深い傾斜壁面の突き往復仕上げ加工に推奨されています。この製品を用いることで、複雑な金型の加工が効率的に行えるようになります。
仕様と価格
EPVF-ATHの工具径はΦ2.5~Φ4の6アイテムがラインナップされており、価格帯は¥21,340~¥42,460(消費税別)とされています。詳細な製品情報は、
こちらからご覧いただけます。
MOLDINOの新たな取り組みが、金型加工の世界に革命をもたらすことが期待されています。