盛岡市で進む動物病院建設への支援の呼びかけ
盛岡市動物公園ZOOMOを運営する株式会社もりおかパークマネジメントは、11月19日に新しい動物病院を建設するための説明会を開催しました。この会では、クラウドファンディング型のふるさと納税として寄付された金額の報告や、支援への感謝の気持ちを伝えるとともに、新しい動物病院が来園者に与える影響や目的について説明が行われました。寄付金は累計で約1,050万円に達し、今後の取り組みに期待が寄せられています。
なぜ新しい動物病院が必要なのか?
ZOOMOの現在の動物病院は、開園から35年以上が経過し、老朽化が進んでいます。診療エリアは非公開となっているため、これまで改修が行われてこなかった結果、隙間風やカビ、さらには小動物の侵入といった問題に直面しています。この環境は、獣医師や入院中の動物たちにとって非常に過酷です。新しい病院では、こうした問題を改善し、動物たちにとってより良い医療環境を提供することを目指しています。
動物と命について考える機会の提供
新設される動物病院では、ガラス越しに診療風景を観られるような設計にすることで、来園者が動物の治療過程を直に見られる機会を提供します。このことは、命についての理解を深める大きな契機になると考えています。獣医者たちがしっかりとしたケアを行うことで、老齢の動物たちも健康で来園者に観てもらえる状態を維持することを目指します。
動物保護に関する意識啓発
ZOOMOは、野生動物の保護活動も行っており、傷病野生動物の受け入れをしています。正しい知識なしに野生動物を保護することが、必ずしも動物の福祉につながるとは限らないため、新しい動物病院は動物との向き合い方を考える場としての役割も担えます。これにより、地域の人々が動物に対する見方を見直し、より良い保護活動につなげることが期待されています。
1億円の追加資金調達への道
新しい動物病院の建設には、約1億2千万円の予算が見込まれていますが、現在のところ約2千万円が寄付として集まっています。約1億円の追加資金を調達するために、盛岡市は11月16日から新たなクラウドファンディング型のふるさと納税を開始しています。この活動は、来年の2月13日まで継続されます。
体験型返礼品などの取り組み
募金への感謝の意を込めて、体験型の返礼品としてオリジナル商品や動物病院ツアーなども企画されています。また、動物病院での取り組みを広めるためのPRカードも作成され、無料でダウンロードできるようになっています。これらの試みによって、多くの人に参加してもらい、動物たちの命を守るために一緒に取り組んでいくことが期待されています。
最後に
動物たちのために新しい病院を建てることは、愛護活動だけでなく、私たち人間のこの地球での共存を考える上でも重要な課題です。支援の輪が広がる中で、多くの人々が動物たちの命について考え、何か行動を起こすきっかけとなることを願っています。