大阪で開催された米麺ゼミの成果と今後の展望
2024年9月17日(火)、大阪で「米麺ゼミ」が開かれました。これは米・米粉消費拡大推進プロジェクトの一環として行われ、辻󠄀調理師専門学校との共催です。本セミナーは、昨年注目を集めた米粉を使用した「米麺」にフォーカスし、参加者には多様な企業からの情報提供と試食の機会がありました。
米麺ゼミでは、飲食店のオーナーやメディア関係者が集まり、米麺を活用した新しいメニューの開発を促進することを目的にしました。2024年10月1日から11月30日までの「米粉を使ったグルメフェア」に先駆けて開催されたこのイベントは、特に海外からの観光客が多く訪れる大阪の地で実施され、多くの注目を浴びました。
【米麺の可能性】
セミナーの冒頭では、農林水産省の齊官英英雄さんと辻󠄀調理師専門学校の尾藤環先生が登壇し、米麺の将来性についてのトークセッションが行われました。齊官さんは、日本食が持つ魅力や外国人観光客に向けた米麺の提案について言及しました。「『おいしい・手頃な価格・すぐに食べられる』といった特徴を持つ麺料理は、外国人にも愛されるメニューになると思います。」と市の食文化への期待を寄せました。
尾藤先生は、ハラールやビーガンなど、さまざまな食のニーズに応えるためにも、米麺が有益な選択肢になると主張し、今後の多様性時代における米麺の役割についてのビジョンを述べました。
【企業からの取り組み】
米麺の魅力を伝えるため、株式会社おこめん工房の井掛雅祥代表が「おこめん」の独特な食感や特徴について紹介しました。井掛さんは「ツルツルもちもちの食感について、ぜひ皆さんと共に新しい食べ方を考えたいです」と呼びかけました。
さらに、日本麺機の基井優希也代表は、新たに開発中の米粉麺専用の製麺機に触れ、様々な米を使用した麺の製造が可能になると説明しました。製麺機の進化が、米粉の特性を最大限に引き出すことに繋がる期待感を示しました。
【地域貢献の視点】
㈱高谷代表の高谷直樹さんは、地域の米粉を活用した取り組みを紹介しました。「地域の米粉ブランドを立ち上げ、お菓子やパンに加工するプロジェクトを進めています。お好み焼きなどのミックス粉にも活用されています。」と語り、地域の農業のレベルアップや新たな食文化の創出に意欲を見せました。
【ビーガン対応の米麺】
㈱龍旗信の松原龍司代表は、ビーガンやグルテンフリーに特化した米麺の開発に取り組んでいると話しました。「米麺を使い、塩味の冷麺を提供しています。顧客からのニーズもあることを実感しています。」という言葉に、マーケットの可能性を感じさせられました。
【未来の米麺】
全体を通して、米麺の可能性は無限大に広がります。参加者からは、米粉の持つ特性を活かしたアイデアが次々と提案され、今後の米麺文化の発展に期待が寄せられました。日本の食文化の新たな一面を発見する場となった米麺ゼミ。その成果がどのように実を結ぶのか、多くの人々が注目しています。