脂肪性肝炎研究を加速する「ヒト3Dミニ肝臓」新モデル販売のお知らせ

新たな創薬支援の可能性「ヒト3Dミニ肝臓®/疾患モデル」

株式会社サイフューズ（東京都港区、代表取締役：秋枝静香）は、2025年12月22日に新製品「ヒト3Dミニ肝臓®/疾患モデル」の販売を開始すると発表しました。

新製品の概要

この製品は、脂肪性肝炎（MASH）という疾患の新薬開発を支援するために開発されたもので、その機能性は注目に値します。サイフューズは2023年から、ヒト肝臓の一部機能を体外で再現する「ヒト3Dミニ肝臓®/健常モデル」を販売しています。生薬の安全性評価をより効率的に行うために、製薬企業によるこの製品の普及が進んでいる中で、さらなるニーズに応える形で新たな疾患モデルが登場しました。

「ヒト3Dミニ肝臓®/疾患モデル」は、初期の脂肪肝から病態が進行した脂肪性肝炎までの疾患状態を再現でき、その特異性が注目されています。このモデルを用いることで、各病態に合わせた新薬開発が可能となり、評価の精度が向上します。

新薬開発への期待

本モデルの市場投入により、製薬企業は新薬開発プロセスにおいて「薬剤性肝障害」の安全性と「疾患に対する薬効」を同時に評価できることになります。また、評価にかかる期間を約3～4週間にまで短縮できるため、開発コストやリスクの軽減、さらには成功率の向上が期待されています。

今後の展開

サイフューズは、国内外の主要な販売提携パートナーと連携を強化し、販売拡大を目指します。特に、生活習慣病領域への進出や国際展開を積極的に進める考えです。また、「ヒト3Dミニ肝臓®」に続く製品シリーズの拡充も計画しており、創薬支援事業の更なる強化を図ります。

競争力のある製造技術

この新製品は、大阪サニタリー株式会社（大阪府摂津市）との共同で開発された「無せん断攪拌技術」を用い、細胞製品の均一性を確保しています。生きた細胞を傷つけることなく、質の高い3D細胞製品の安定的な製造が可能となり、これにより再現性の高い疾患モデルの作成が実現します。

社会的課題への対応

日本では、脂肪性肝炎の患者は200〜300万人、脂肪肝の推定患者は約2,000万人に上り、生活習慣が密接に関連していることが知られています。このような背景から、ヒト細胞を用いた評価系のニーズが高まっており、今回の「ヒト3Dミニ肝臓®/疾患モデル」は次世代の創薬支援の基盤として期待されています。今後、この製品を通じて新薬開発のスピードを加速し、広がる社会的ニーズに応えていくことが期待されます。

詳細は2025年7月2日付のプレスリリースを参照してください。この新製品が新たな創薬の地平を拓くことを期待しつつ、サイフューズの今後の動向に注目が集まります。

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