フォルクスワーゲンが全固体電池技術を発表
2025年9月8日、フォルクスワーゲングループはミュンヘンで開催されたIAAモビリティ2025にて、先駆的なバッテリー技術を発表しました。特に注目されたのが全固体電池を搭載した初のテスト車両で、未来の電動モビリティに向けた重要なステップとなります。この新技術は、安全性、エネルギー密度、耐用年数の向上が期待され、電気自動車の可能性を一新するものです。
全固体電池の可能性
この革新的なバッテリー技術は、従来のリチウムイオン電池とは異なり、リチウム金属アノードとセラミックセパレーターを使用しています。これにより、従来の技術に比べて大幅に高いエネルギー密度を実現し、急速充電が可能になるなど、利用者にとってのメリットが大きいことが特徴です。ドゥカティとの協業により、全固体電池のデモ車両も開発され、次世代の電動バイクにも適応される予定です。
新たなバッテリーシステム
さらに、フォルクスワーゲンはPowerCoのユニファイドセルも発表し、「エレクトリック アーバンカー ファミリー」向けに量産体制を整えています。このユニファイドセルは、エネルギー密度が660Wh/lという高性能を誇り、航続距離450km、充電時間は25分未満を実現する見込みです。これにより、電気自動車がより身近で使いやすくなるでしょう。
Elliの新しいエネルギー管理システム
また、フォルクスワーゲンのエネルギー子会社であるElliも、サステナブルな未来に向けた試みを進めています。ザルツギッターでは、最大出力20MWの大規模蓄電システムを2025年に設置予定で、グループのバッテリーパックを基にしたエネルギー管理が行われます。これにより、再生可能エネルギーの変動に対応するための基盤が整えられ、自動車業界とエネルギー業界の接点が築かれるでしょう。
持続可能なモビリティを目指して
フォルクスワーゲンのCEOオリバー・ブルーメは、同社が電動ドライブやバッテリーシステムにおいてすでに強固な地位を築いていることを強調し、地域に根付いた持続可能な開発を進めることが自動車業界の強化に繋がると述べました。
このように、フォルクスワーゲングループとその関連企業は、持続可能なモビリティの実現に向けて新しい技術を次々と発表し、未来の自動車産業のリーダーとしての道を着実に歩んでいます。今後の展開が大いに期待されます。