最近の研究により、会話中に緑茶を飲むことでコミュニケーションを友好的にする可能性が示唆されました。この研究は、株式会社福寿園が関西大学文学部の木戸彩恵教授と共同で進めてきたもので、2022年9月より始まったプロジェクトの一環です。研究の結果、緑茶を飲むことでリラックスした気持ちになり、初対面の相手とのコミュニケーションもより円滑に行える可能性があることがわかりました。
研究の目的は、緑茶が感情にどのように影響を与えるか、特に初対面の相手とのコミュニケーションにおいて積極的な関わりを促進するかを検討することでした。実験では、一対一のコミュニケーション時に緑茶、水、何も飲まない状態の3つのパターンで感情状態の変化をアンケートを通じて測定しました。得られた結果によれば、緑茶を飲んだ場合、陽気さやリラックス感、さらにはいとおしい感情が観察されました。特に、緊張を感じやすい初対面の場面でも緑茶があることで、より親しみやすいコミュニケーションが可能となることが裏付けられました。
この研究は、日本心理学会第88回大会にて発表される予定で、多くの専門家の注目を集めています。緑茶を飲むことで得られるリラックスした状態が、日常会話にポジティブな影響を及ぼすことが期待されています。
また、このプロジェクトは文化心理学の観点からも興味深い取り組みです。お茶を通じたコミュニケーションがウェルビーイングに寄与するとされ、文化としての日本茶の価値を再確認する良い機会となるでしょう。木戸教授自身も文化心理学、質的心理学、発達心理学を専門としており、彼女が共著した研究や著書も多岐にわたります。
株式会社福寿園は、1790年に創業されて以来、茶の製造と販売を行ってきた京都の伝統的な茶舗です。代々引き継がれた伝統的な製茶技術に加え、現代のニーズに応える新しい技術を取り入れながら、幅広いティーライフの提案に努めています。
今後も福寿園は、緑茶を通じてコミュニケーションがより良くなる可能性を探求し、その成果を積極的に発表していくとしています。お茶が持つ社会的、文化的な価値に対する理解を深め、私たちの生活をより豊かにすることを目指しています。緑茶がもたらす新しい可能性に、多くの人々が注目することでしょう。