医療法人望月眼科、ロボット導入で業務改善
福岡市に位置する医療法人望月眼科が、最新のロボティクス技術を活用し、診察業務の効率化を実現しました。導入されたのは、株式会社DFA Roboticsが提供する小型搬送ロボット「KEENON T8」。このロボットは、特に狭い通路でもスムーズに走行できる設計がなされており、医療事務スタッフの業務を大幅に軽減します。
医療法人望月眼科について
「望月眼科」は、日帰り白内障手術や緑内障手術、一般眼科診療を行う地域密着型の医療機関です。福岡県の高速道路インターチェンジ近くに位置し、1日に約200名の患者が訪れます。特に忙しい時間帯には、院長が1時間におよそ17名もの患者を診察し、カルテの搬送に非常にひっ迫した状況が生じていました。
そんな課題を解決するため、望月眼科は搬送ロボットの導入を決定しました。導入によって、診察が終わったカルテは滞留することなく会計カウンターへ迅速に運ばれるようになり、患者の待ち時間が大幅に削減されました。事務スタッフはよりカルテ記入に集中できるようになり、業務が効率化されたのです。
ロボット導入の影響
医療事務の源五郎丸氏は、ロボット導入の成果を次のようにコメントしています。
>「導入前は、院長の診察が忙しく、会計までのカルテ搬送がスムーズに行えず、待ち時間が長くなることが多かったのですが、今はその課題が解消されました。全体の処理速度も上がり、スタッフの負担も軽減されています。」
さらに、ロボットはその可愛らしい見た目から“シロゴマ”という愛称で親しまれているとのこと。狭い通路での走行が懸念されたものの、DFA Roboticsの担当者が適切に調整を行い、地元の環境に適した運用が可能になりました。操作も簡単で、機械が苦手なスタッフでも安心して使用できると評判です。
望月眼科は、来年春にオープン予定の分院でも同様のロボットを導入する計画を立てています。また、デジタルツールの活用を通じ、患者の満足度向上と併せて、より働きやすい職場環境作りに努めていく方針です。
KEENON T8の特長
KEENON T8は、トレイセンサーを搭載しており、運搬物がトレイからなくなると自動で帰還します。これにより、利用者が余計な手間をかけることなく、スムーズな業務運営が実現します。小型の飲食店やクリニックにおいてもすでに多数の導入実績があり、さらなる普及が期待されています。
株式会社DFA Roboticsについて
DFA Roboticsは、「次世代の社会インフラの創造」を掲げ、特に高齢化社会の中でロボティクス技術を活用したソリューションを提供しています。2021年からは配膳ロボット事業にも力を入れ、全国各地に3,500台以上のロボットを導入してきました。このように、同社は地域に根ざしたサービス提供を行い、社会課題の解決にも力を注いでいます。
今後も、医療の現場においてロボティクスの活用が進むことが期待されており、患者と医療機関双方にとってメリットの大きい変革が進行中です。