山口大樹の個展「HUMANS SLOWLY BUILD A LONG SOUL」開催
東京都渋谷のOIL by 美術手帖ギャラリーにて、アーティスト山口大樹の個展「HUMANS SLOWLY BUILD A LONG SOUL」が2025年3月7日(金)から31日(月)まで開催されます。本展では、最近の作品を含む約60点を展示しており、彼が描く終わりのない物語の中に観客を引き込むことでしょう。
山口大樹のアートスタイル
1994年に神奈川に生まれた山口は、テキスタイルを学び、その技術を駆使した布の立体作品やアクリル絵画、粘土作品などを制作しています。彼のアートには、権威を持たない王冠や、スニーカーを履いた犬といったユニークなキャラクターが登場し、見る人を楽しませています。山口は、色彩感覚に優れ、丁寧に作品を仕上げることで、ファンタジックな世界観を広げています。
創作のプロセス
彼の制作は、手を動かしながら形を見立て、そこからイメージを膨らませるというプロセスから始まります。この展覧会では、来場者がその物語の一部として体験できるような工夫が施されており、キャンバスを囲むフレームや立体作品を収めるボックスなどもすべて山口自身が制作しています。これにより、作品の内外を巧みに結びつけ、観客を深いアートの世界に誘います。
芸術と癒しの関係
山口が考えるアートの本質は「癒し」であり、作品が持つ力によって観る人の心が満たされるという経験からきていると述べています。「HUMANS SLOWLY BUILD A LONG SOUL」という展覧会のタイトルには、描かれたイメージが展開する物語の名前が込められています。この展覧会では、彼が表現するファンタジーの裏に隠れたリアルな感情に触れることができるでしょう。
環世界という視点
山口はドイツの生物学者ヤーコプ・フォン・ユクスキュルの“環世界”という概念にも言及しています。この概念では、動物はそれぞれ特有の知覚世界を持ち、それによって行動しているとされます。彼自身も、壁の染みを顔のように見立てたり、雲に動物を見たりすることで、蓄積された記憶をもとに絵を描いています。アートを通して見える世界は、時に魅力的であり、同時に謎めいています。
展覧会の詳細
本展は5年ぶりの個展となり、特に最近の作品に焦点を当てた内容です。オープニングレセプションは、3月7日(金)19時から21時に開催され、入場は無料です。会場はOIL by 美術手帖ギャラリーで、渋谷PARCOの2階に位置しています。
作品は会場で販売されるほか、アートのECプラットフォーム「OIL by 美術手帖」でも購入が可能です。オンライン販売は3月10日(月)16時よりスタート予定ですが、会場販売開始後のため、売り切れの可能性がありますのであらかじめご了承ください。
ぜひ、山口大樹の幻想的な物語の世界を体験するために、会場を訪れてみてはいかがでしょうか。彼のアートがあなたの心に響くことを願っています。