ugoの革新的な挑戦
フィジカルAIの社会実装を目指すugo株式会社(ユーゴー)が、経済産業省とNEDOが取り組む国家プロジェクト「GENIAC」において新たに開発した「双腕セミヒューマノイドによるコンタクトリッチな製造組立作業の自律化に向けたVTLAモデル」が正式に採択されました。このプロジェクトは、製造業の未来を変革し、持続可能な生産システムの実現を目指しています。
背景
日本の製造業においては、熟練工の不足や多品種少量生産への対応が大きな課題となっています。従来のルールベース制御中心の産業ロボットでは、複雑な工程の自動化に限界があり、ますます手作業に依存せざるを得ない状況です。特に、力加減を要する接触作業へのフィジカルAIの導入は急務とされています。そんな中、ugoは双腕セミヒューマノイド専用のデータ基盤であるVTLAモデルに着目しました。
VTLAモデルは、視覚、触覚、言語、動作を統合的に扱う画期的なアプローチです。これにより、製造業の組立作業を効率化し、さらには国内外の製造ロボットの開発における重要な空白を埋めることが期待されています。
プロジェクトの詳細
本プロジェクトでは、以下のステップが計画されています:
1.
触覚データ収集キットの開発:専用のデータ収集機器を開発し、実際の製造ラインで集めたデータを分析します。
2.
データの大規模収集:自社の製造ラインを基に、約30万エピソードの高品質な製造組立データを構築します。これには、姿勢、RGB-D映像、タスク情報、さらには触覚情報を統合したデータが含まれます。
3.
VTLAモデルの構築:集めたデータを元にモデルを開発し、精度を高めます。
4.
実証実験:ugoが自社で開発した双腕セミヒューマノイドに実装し、実際の製造現場でテストを行います。
この全過程を自社内で垂直統合型の開発体制によって進め、真の意味での自律作業の実現を目指します。
将来への展望
プロジェクトの成功を受け、ugoは「ダークファクトリー」の実現を目指しています。2024年には、日本の製造業において約198万人の人材不足が見込まれており*1、エネルギーコストが上昇する中で、より効率的な生産方法が求められています。ダークファクトリーは、少数の人員と省エネルギーで運営される生産ラインであり、VTLAモデルとタスク完了を判定する工程チェックアプリの統合によって実現可能となります。
さらに、今後は他の製造業工程にもこの技術を応用し、日本の製造業全体の生産性向上とGX推進に寄与したいと考えています。
代表者のコメント
ugo株式会社の代表取締役CEO、松井健氏は、次のように述べています。「製造業の現場では人手不足と多品種少量生産への対応が喫緊の課題です。私たちはロボットの開発・運用に携わる中で、この分野におけるデータの質と精度を重視してきました。本事業では、一貫した体制の中でVTLAモデルの構築に取り組んでおり、これを通じてAIロボティクスの社会実装に貢献する所存です。」
企業情報
ugo株式会社は、国産AIロボット「ugo」シリーズと、ロボット統合管理プラットフォーム「ugo Platform」を開発・提供しています。自動化・省人化のニーズが高まる現場に向けた幅広い支援を行い、人間の動作をロボットが模倣する技術、AIロボット向けの模倣学習キットの開発等を進めています。これにより、フィジカルAIの社会実装のための取り組みを強化しています。
GENIACについて
GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)は、経済産業省とNEDOが推進しているプロジェクトで、国内生成AIの開発力を高め、社会実装を促進することを目的としています。ここでは、基盤モデルの開発に必要なリソースの整備、データの蓄積、知識の共有を支援しています。