2023年の自転車通学事故件数が増加県別ワーストランキングも発表

2023年自転車通学事故件数の増加について

はじめに

自転車は通学手段として多くの学生に利用されていますが、安全性は年々問題視されています。2023年における中学生や高校生の自転車通学時の事故件数が前年に比べて増加していることが報告されています。特に群馬県はワーストランキングに名を連ねており、事故対策の重要性が浮き彫りになっています。

県別自転車通学事故件数の増加

自転車の安全利用促進委員会が行った調査によると、2023年の通学中に発生した自転車事故件数は中学生1,735件、高校生7,171件といった数字を記録しました。昨年と比べ、それぞれ1,605件と6,851件から増えていることが明らかになりました。これにより事故件数は中学生および高校生ともに増加傾向にあるといえます。

特に、中高校生の事故件数が多い県は、合わせて実に多くの学生に影響を及ぼしています。中学生の1万人当たり事故件数ワースト3は、群馬県、徳島県、香川県であり、高校生も同様に群馬県、静岡県、徳島県がランキング入りしています。群馬県は10年連続で高校生自転車事故ワースト1位となった事実もあり、その状況が懸念されています。

学生の加害者率

興味深い点は、通学時の自転車事故の加害者となる学生が約2割を占めていることです。中学生では、栃木県、東京都、京都府が加害者最高率のワースト3県となり、高校生においても、東京都、栃木県、兵庫県がその状況にあります。これは自転車通学の安全教育の強化が急務であることを示しています。

事故の状況とヘルメット着用の重要性

通学時の自転車事故の相手方は、ほぼ全てが自動車となっており、その割合は8割を超えています。これに対して、ヘルメット着用率は中学生で70.1%、高校生では10.7%と大きな差があります。事故時に頭部を保護するためのヘルメット着用が義務化されつつある中、その実施が急がれています。特に高校生のヘルメット着用率が低い状況は問題視され、周囲の大人たちのモデル行動が必要です。