福井県おおい町でFCV車両のカーシェア実証実験が始動

福井県おおい町が新たなカーシェアリングの試みをスタート

福井県おおい町で、FCV（燃料電池自動車）を用いたカーシェアリングの実証実験が始まりました。この新しいサービスは、株式会社スマートバリューが提供するプラットフォーム「Kuruma Base」を活用し、特に若狭本郷駅近くに設置されたステーションから始まります。

FCV車両を活用した背景とは

近年、環境に配慮したエネルギー源として、水素が注目されています。2025年3月に開設された「水素ステーションおおいうみんぴあ」に続き、この地域でFCVカーシェアリングが導入されることで、観光客や住民の利便性が向上することが期待されています。具体的には、高まる観光需要に応える形で、町内の二次交通の充実を図ることが目的です。

地方都市では、公共交通機関が十分に整備されていない現状があります。バスやタクシーのサービスが限られているため、自動車が主要な移動手段となりがちです。しかし、手配の減少や不足の影響で、公共交通が利用しにくい状況もあります。こうした課題を解決するために、カーシェアリングは非常に有用な選択肢として浮上しています。この仕組みでは、無人運営や24時間利用が可能なため、住民や観光客のニーズに対応しやすいのです。

「Kuruma Base」で実現する新しい交通手段

おおい町でのカーシェアリングは、スマートバリューが展開する「Patto」ブランドを通じて提供されています。このサービスは、スマートフォンアプリを使用して車両の予約、鍵の施錠・解錠、決済まで行える仕組みです。「行きたい」にすぐ応えるというコンセプトが特徴で、利便性を重視した地域密着型のサービスを展開します。

すでに福井県内では、EV（電気自動車）を用いたカーシェアリングサービスも実施されており、これと新たなFCV車両の選択肢が加わることで、さらなる利用者の拡大が見込まれています。

ステーションの詳細

- 場所: FCVカーシェアリング若狭本郷駅駐車場
- 住所: 福井県大飯郡おおい町本郷154-6-21
- 車種: MIRAI

「Kuruma Base」プラットフォームについて

「Kuruma Base」は、カーシェアリング事業者が効果的に運営できるためのプラットフォームを提供しており、専用端末、クラウド管理、利用者向けアプリ、運用サポートといった機能が整っています。これにより、レンタカーや他の移動手段との連携が可能となり、MaaS（Mobility as a Service）サービスの統合も容易に実現できます。