睡眠障害解決へ新協業
2023-01-24 15:30:01
アキュリスファーマとFour Hが睡眠障害解決に向けて新たな協業をスタート
アキュリスファーマとFour Hが手を結ぶ
アキュリスファーマ株式会社とヘルステック企業Four Hが、新たに提携し、睡眠関連疾患の解決を目指した探索的研究を開始しました。この取り組みは、ナルコレプシーや閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)患者を対象にウェアラブルデバイスの活用を図るもので、両社が持つ技術と知見を結集することが期待されています。
睡眠エコシステムの構築
今回の協業は「睡眠エコシステム」の一環であり、社会的な睡眠問題の解消を目指しています。アキュリスファーマは新たな製薬モデルの形成に向けて、デジタルトランスフォーメーションを推進中です。従来の治験では個人の主観的な評価に頼る部分が多かったのですが、この研究では参加者が着用するウェアラブルデバイスを通じて、詳細な睡眠や活動データを収集し解析する方法を採用します。
探索的研究の特徴
このプログラムには三つの特徴があります。
1. 客観的疾患理解: ナルコレプシーおよびOSASの症例を客観的に理解し、特に睡眠状況と日中の眠気を分析します。
2. データ解析の向上: 主観的評価とデバイスから得られたデータをAIなどで照合して解析を行い、信頼性の高い情報を広めます。
3. デジタルバイオマーカーの生成: 将来的には妥当性と信頼性のあるデジタルバイオマーカーを生成し、さらに治験への応用を目指します。
新たなアプローチの重要性
従来の治験は、患者自身の記憶や感覚に依存するため、適切な診断や治療が難しいことが課題でした。しかし、この新しいアプローチによって、個々の患者の睡眠リズムや生活パターンを地道に把握することができ、将来的には疾患リスクの早期検知や、日中に眠気が起こる予兆をつかむ手助けができるでしょう。これにより生活の質、自立した生活、さらには生産性の向上に寄与することが期待されています。
社会的背景と必要性
現在、日本において睡眠不足がもたらす影響は経済においても深刻です。睡眠関連疾患による生産性低下はGDPの約3%、15兆円に達するとされています。また、日本人は国際的に見ても短い睡眠時間が指摘されており、ストレスや睡眠に関する知識不足がその背景にあると考えられています。したがって、国を挙げて「健康日本21(第2次)」などの運動を進める中で、睡眠の重要性が強調されています。
さらに、睡眠関連疾患には心血管疾患やうつ病などの合併症も多く、これらへの適切な医療介入は早期発見が鍵となります。アキュリスファーマとFour Hの新たな提携は、こうした疾患に取り組む重要なステップといえるでしょう。
期待される成果
最終的には、この連携を通じて、個別化医療の強化や、在宅での高品質な疾患管理が実現されることが目指されています。このようにして、包括的な睡眠エコシステムの構築が進行することで、患者や社会全体のQOL向上が期待されています。アキュリスファーマとFour Hの共同研究がどのような形で成果を上げていくのか、今後の展開に注目です。
会社情報
- 会社名
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アキュリスファーマ株式会社
- 住所
- 東京都港区北青山2-14-4 the ARGYLE aoyama
- 電話番号
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