人事データ分析で戦略的な人材マネジメントを推進 - 日揮グローバルの事例 -
近年、人的資本経営の重要性が高まっています。企業にとって、人材こそが最も重要な資産であり、その育成と活用が企業の成長を左右すると言っても過言ではありません。
日揮グローバル株式会社(以下、日揮グローバル)は、この人的資本経営を本格的に推進するため、人事データ分析プラットフォーム「パナリット」を導入しました。パナリットは、人事データの可視化と分析を支援するツールとして、日揮グローバルの人事部門におけるデータ活用を大きく前進させています。
パナリット導入の背景
日揮グローバルは、グローバルに事業を展開するエンジニアリング会社です。世界中で多様な人材が活躍しており、その人材の能力を最大限に引き出すことが、企業全体の競争力を高める上で不可欠です。しかし、これまで日揮グローバルでは、海外の関連会社5社それぞれで異なる人事システムを採用しており、全社的な人事データの可視化と分析が課題となっていました。
そこで、日揮グローバルは、人事データの可視化と分析によって、人材に関する課題をより深く理解し、戦略的な人材マネジメントを推進することを目指しました。そして、その実現手段として、パナリットの導入を決断したのです。
パナリット活用による具体的な成果
パナリット導入後、日揮グローバルは、従業員の属性データ、勤務実態データ、スキルデータなどを統合的に分析することで、以下の成果を実現しています。
離職要因分析と、キャリア採用者向けオンボーディングプログラムの強化:データ分析によって、キャリア採用者の定着率の低さや海外勤務経験者のキャリアパスにおける課題などを明らかにしました。その結果、オンボーディングプログラムの改善やキャリアパス設計の最適化など、具体的な対策を講じることが可能になりました。
グローバル人材マネジメントにおける、国・地域特性を考慮した最適な体制の検討:多様な国・地域で働く従業員のデータ分析を通じて、各地域の文化や制度に合わせた人材マネジメント体制の構築を進めています。
経営判断の高度化:データに基づく仮説検証により、経営層と人事部門が共通認識を形成し、より効果的な人材戦略を策定できるようになりました。
各職種に必要な要素の特定による、より効果的な人材育成施策の立案:データ分析によって、各職種に必要なスキルや知識を特定し、効果的な人材育成プログラムを開発しました。
パナリット導入による今後の展望
日揮グローバルは、今後もパナリットを活用することで、人材に関するデータ分析をさらに深化させ、より戦略的な人材マネジメントを推進していく方針です。具体的には、可視化する項目を増やし、より詳細な分析を行うことで、人材育成の効率化、人材配置の最適化、組織文化の改善などを目指しています。
パナリットは、日揮グローバルのように、人材に関するデータ分析を本格的に推進したい企業にとって、非常に有効なツールと言えるでしょう。