障がい者への配慮強化!金融機関の最新調査結果を公開
障がい者への配慮が進む金融機関の取り組み
金融庁は令和6年3月末時点における障がい者への配慮に関するアンケート調査を実施し、その結果を公表しました。この調査では、主要な金融機関がどのような取組みを行っているのか、そして今後の改善方針が見えてきます。以下に主な調査結果を詳しく解説します。
アンケートの目的
このアンケートは、金融機関による障がい者等に配慮したサービスの現状を把握し、さらなる改善を促すことを目的としています。特に、視覚障がい者や自筆困難者に向けた取り組みが焦点となっています。
調査結果の概要
1. 視覚障がい者対応ATMの設置状況
調査によれば、全金融機関における視覚障がい者対応ATMの設置率は約94%に達しています。これは、視覚に障がいを持つ方々が自ら操作できる機能を有するATMの割合であり、業態ごとでは主要行は99.1%、信託銀行は100%、その他の銀行は86.2%と、ほぼ全ての金融機関がこの設備を積極的に導入しています。
2. 目が不自由な方への代読サービス
目が不自由な方への代読に関する内部規定を整備している金融機関の割合について、主要行は100%、信託銀行も100%と高い水準を維持しています。一方、その他の銀行では46.2%と低下していますが、地方銀行等では96.8%を記録しています。
3. 自筆困難者への代筆サービス
預金取引に係る代筆に関しても、主要行では100%の内部規定が整備されています。信託銀行も全行が制度を持つ一方、その他の銀行では61.5%と少ない結果となっています。
今後の展望
金融庁はこの調査結果をもとに、各金融機関にさらなる取組みの推進を呼びかけています。他の金融機関での成功事例や障がい者からのフィードバックを活用することで、利用者の利便性向上を図るよう求めています。
障がい者支援の重要性
障がい者等に対する金融サービスの利便性を高めることは、信頼性のある金融システムの構築や、より多くの人々にサービスを徹底するための重要なステップであると言えます。これにより、社会全体の包摂性も向上すると期待されています。
金融庁のこの調査結果は、金融機関が障がい者に配慮したサービスを提供するうえでの重要な指標となり得るでしょう。今後も進展が見込まれるこの分野に、注目が必要です。