AZUL Energyとデノラ提携
2021-09-07 11:00:45
AZUL Energyとデノラが資本業務提携、持続可能な社会を目指す新たなステージへ
エネルギー問題が注目される中、東北大学を起源とするスタートアップAZUL Energy(アジュールエナジー)が、水素生産用水電解システムの世界的リーダーであるイタリアのデノラと戦略的な資本業務提携を発表しました。この提携は、持続可能なエネルギーの未来を築くための重要なステップとなるでしょう。
AZUL Energyは、2019年に設立され、燃料電池の普及を促進することを目的に活動しています。この企業は、白金触媒に依存せず、高活性の非白金系正極触媒である「AZUL触媒」は、東北大学の藪研究室で開発されました。この新しい触媒は、電力効率を向上させ、コスト削減にも貢献することが期待されています。彼らのミッションは、脱炭素社会を実現することです。
一方、デノラは1923年に設立され、電気化学技術のリーディングカンパニーとして知られています。彼らは革新的な非貴金属触媒の研究に取り組んでおり、水電解技術を通じて効率的な水素生産を実現しようとしています。デノラのCEOであるPaolo Dellachà氏は、AZUL Energyの触媒技術に大きな期待を寄せており、貴金属に頼らない新技術の可能性を強調しています。
この提携によって、両社はそれぞれの強みを活かし合い、持続可能な社会の実現に向けた技術開発を加速させる予定です。特に、現在の貴金属価格の高騰に対処するため、AZUL Energyのレアメタル代替技術とデノラの水電解技術を組み合わせることが重要です。これは、大きなコスト削減と環境への配慮の両面からも意義深い取り組みとなります。
最近のインタビューでDellachà氏は、AZUL Energyの有機金属触媒技術が、貴金属ベースの技術に匹敵する性能を持つことを証明したと語りました。両社の技術委員会が設立され、今後数年間のプロジェクトパイプラインの策定が進められるとしています。このプロジェクトは、将来的にデノラの製品ポートフォリオにおける貴金属の代替を目指しています。
AZUL Energyは、宮城県仙台市に本社を置き、国立大学法人東北大学の先端材料研究開発センターと連携しながら、その技術を実用化しています。一方、デノラはイタリアのミラノに本社があり、世界中に展開する企業です。この国際的な協力関係が、エネルギー転換や脱炭素化といった共通の使命を持つ両社の技術革新を加速するでしょう。
この提携は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)にも呼応するものであり、環境問題に取り組むための新たな可能性を示しています。私たちのエネルギー未来を見据えたこの動きは、持続可能な社会の実現に向けて、重要な一歩となるでしょう。
今回の提携を受けて、AZUL Energyとデノラに関する観察はさらに注目されることでしょう。両社の成長と技術革新の行方から目が離せません。
会社情報
- 会社名
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AZUL Energy株式会社
- 住所
- 宮城県仙台市青葉区一番町1-9-1仙台トラストタワー10階 CROSSCOOP内
- 電話番号
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022-209-5333