近年、自然災害の頻発化が進む中、自治体の防災対策の重要性は一層高まっています。特に、災害発生時の迅速な避難は住民の安全を守る上で欠かせません。そこで、株式会社Liquidとプレイネクストラボが開発した新たな自治体向け防災サービスが登場しました。このサービスは、顔認証技術を活用し、住民がスムーズに避難所に入退所できる仕組みを提供します。
背景
Liquidは、独自の生体認証技術を駆使してオンライン本人確認サービス「eKYC」を展開しており、5年間にわたり市場シェアNo.1の実績を誇ります。その基盤の上に、「PASS」というデジタルIDウォレットアプリも提供。これにより、個人情報の一元管理が可能になり、特に災害時においても有用性が高まります。一方、プレイネクストラボは、LINEを活用した行政DXソリューション「スマート公共ラボ」を導入し、多数の自治体で利用されています。
新サービスの概要
この新しい防災サービスは、災害が発生した際に住民が迅速に避難できるよう、スマートフォンを通じたプッシュ通知で最寄りの避難所を案内します。また、事前に各住民が登録した情報をもとに、顔認証技術を使って避難所の入退所を行うことで、受付の手間を大幅に軽減します。具体的には、住民がPASSアプリを介してスマートフォンで顔認証を行うことで、従来の手書きによる受付を省略し、受付時間を50%以上削減することが期待されています。
このサービスにより、住民は手ぶらで避難所に行けるようになり、手続きにかかるストレスや時間を大幅に減少させます。また、自治体側では、避難所にいる住民の人数を迅速に把握し、安否確認や必要な支援物資を適切に配分することが可能となります。さらに、避難所の運営に関しても、入退所がシームレスに行えることでスムーズな運用が期待されています。
事例とデータの活用
災害発生時には、住民のGPS情報を活用してリアルタイムで避難情報を送信します。これによりどの避難所に向かえばよいか迷うことなく、迅速な対応が可能になります。また、災害発生に備えて各自治体と連携したデータ基盤を用意することで、避難所でのり災証明書の発行にも対応可能です。これらの機能は、特に異常気象による自然災害が増加する中、住民を守るための強力なツールとなるでしょう。
まとめ
この顔認証を活用した新しい防災サービスは、住民にとってだけでなく、自治体にとっても多くの利点を提供します。これまでに数々の実績を持つ両社が手を組むことで、災害時の安心・安全を確実に実現することが期待されています。今後このサービスが広まることにより、自治体の防災力が一層強化されることが期待されます。