相模原市でロボットによる移動支援の未来を探る
相模原市で、エレベータのない中層階住宅における新しい移動支援のための実証実験が行われることが決まりました。この実験では、階段を利用して各階を昇降できる車椅子型ロボット「movBot® ACE-Stair」が中心となります。このロボットは、特に足腰の不自由な方や妊娠中の方々の移動の手助けを目指しています。
実施の背景
日本は高齢化社会が進行中であり、特にエレベータのない中層階住宅に住む高齢者や障がい者にとって、階段の上り下りが大きな障壁となっています。一次的な解決策としてエレベータの設置が考えられるものの、その費用は巨額であり、多くの住宅が未設置の状態にあります。このような状況を踏まえ、相模原市ではロボットを活用し、階段昇降を可能にする取り組みを進めています。
実証実験の概要
この実証実験は、相模原市と株式会社さがみはら産業創造センター、アクセスエンジニアリング有限会社の三者の協力によって行われます。ロボットは、事前に配布された専用のカードを利用して、各階のカードリーダーにかざすだけで、目的の階に自動で移動します。ユーザーは、ボタンを押す以外の操作を行う必要がないため、手間がかかりません。
特に注目すべきは、movBot® ACE-Stairが「世界初」の階段昇降可能な車椅子型ロボットである点です。通常、エレベータの設置には高額な費用がかかりますが、ロボット技術の活用により、設置費用を約10分の1程度に抑えられるという利点もあります。
実施日程と場所
この実証実験は、2024年2月29日午後1時から開始されます。場所は相模原市営東団地の4号棟で、事前に参加の申し込みをする必要があります。詳細は掲載された公式サイトをご覧ください。
ロボット movBot® ACE-Stair の特徴
- - 公営団地向け設計:狭い階段に適した設計
- - 簡単操作:カードリーダーを利用した直感的な操作
- - 自動帰還機能:目的地での降車後、ロボット自身が基地に戻る仕組み
このようなロボットの導入により、中層階住宅に住む高齢者や身体の不自由な方々にとって、大きな移動の自由が提供されることが期待されます。
会社情報
このロボットを開発したアクセスエンジニアリング有限会社は、神奈川県相模原市に本社を構え、電動車椅子ロボットの開発製造を行っています。今後も高齢者や障がい者の生活を支えるための機会や商品を提供していく予定です。
電話番号: 042-785-2541
会社サイト:
アクセスエンジニアリング
この実証実験は、相模原市及び関連団体の支援によって進められており、取材を希望するメディアについては、相模原市産業支援課に連絡することが推奨されています。新たなロボット技術が、高齢者や障がい者の生活の質を向上させる一助となることを願っています。