東北大学と東洋ライスが開発した玄米食による認知機能維持の研究

東北大学と東洋ライスの共同研究



近年、高齢化社会が進む日本において、認知機能の維持と認知症の予防に関する研究が重要視されています。この度、東北大学スマート・エイジング学際重点研究センターと東洋ライス株式会社が協力し、玄米食が認知機能にどのように寄与するかを科学的に検証するプロジェクトを進めます。

研究の背景


認知機能の低下は、高齢者が直面する重要な課題であり、国民医療費を抑制するためにも、この問題への対処は急務です。日本政府は、今後10年以内に認知症発症年齢を1歳遅くする方針を打ち出しましたが、具体的な施策が練られていない中、今回の研究が注目されています。

東北大学においては、米糠が持つ成分、特にγ-オリザノールの効果に基づいた動物実験の結果があり、これを受けて高齢者における認知機能維持を目指した研究が行われることとなります。

脱ロウ玄米の特徴とその利点


今回の研究に用いられる脱ロウ玄米は、東洋ライスが開発した商品で、一般的な玄米の外皮であるロウ質を均一に取り除くことで、消化しやすく、白米のように食べやすい特性を持っています。こうした食べやすさを持つことで、主食としての普及が期待されます。

研究のプロセス


この研究は2020年から2021年までの期間でデータの収集と解析が行われ、その結果を公表する予定です。研究チームは、食事と認知機能の関連について、これまでに検討されてきた緑茶や魚、野菜といった食品の栄養素だけでなく、日本の米食文化に基づいたバランスの良い食生活スタイルを提案しています。

特に本プロジェクトでは、玄米を中心とした食生活が、認知症予防にどう寄与するかを詳しく探求し、将来的には子供から高齢者まで、世代を超えて影響を与える食生活スタイルを構築することが期待されます。

共同研究部門の設立


この研究を進めるために、新たに東北大学内に栄養認知健康脳共同研究部門が設立されました。この部門は、食に関する問題解決を中心に研究に取り組んでおり、部門長を務める瀧靖之教授は、科学的なアプローチから健康的な食生活の重要性を訴えています。

期待される成果


この研究から得られる知見は、高齢者の認知機能維持だけでなく、日本の食文化における米の重要性や、その栄養価の高まりによる健康増進にも寄与すると考えられています。玄米を食生活に取り入れることが、認知症予防にとどまらず、子供たちの健全な成長にもつながる可能性を秘めています。

本プロジェクトでは、米食文化と科学的な栄養研究が交わることによって、先生たちが期待する成果が生まれることが期待されます。データ解析の結果が明らかになることで、より具体的な生活習慣の推奨ができます。

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参照情報



  • - 東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター
設立:2017年
所在地:仙台市青葉区星陵町
連絡先:東北大学公式サイト

  • - 東洋ライス株式会社
設立:1961年
所在地:東京都中央区銀座
電話番号:03-3572-7550
URL:東洋ライス公式サイト

会社情報

会社名
東洋ライス株式会社
住所
東京都中央区銀座5-10-13
電話番号
03-3572-7550

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