ホットリンクが推進するAIツール導入による業務効率の向上

株式会社ホットリンクは、東京都千代田区に本社を置くSNSマーケティング支援サービスを提供する企業です。最近の社会情勢やソーシャルメディアの多様化に伴い、同社は業務の効率化を目的に市場の変化に柔軟に対応できるAI技術の導入を進めています。2024年4月からは本格的なAIツール導入を開始する予定です。

1. 業務効率化の背景

近年、ソーシャルメディアマーケティング業務は複雑化を増しています。顧客企業はさまざまな課題に直面しており、その解決策を見つけることが難しくなっています。この現状を受け、ホットリンクはAIを活用して業務にかかる負担を軽減し、顧客の本質的なニーズに応えるための時間を確保することを目指しています。これにより、急速に変化する市場環境に対応したいと考えています。

2. AI導入の進捗状況

ホットリンクは「AIドリブンカンパニー」を目指しており、2023年からChatGPT等のAI技術を業務に部分的に取り入れ、2024年4月から全面的な利用を開始する運びです。AIの導入に関して、社員の意識や実態についてアンケートを行い、導入前後での利用頻度を比較しています。その結果、AIを「週に5日以上」利用する社員の割合が19.5%から35.8%へ増加し、AIの意識と利用が促進されたことが明らかになりました。

3. AIによる業務改善の具体例

AIを導入している業務の一例として、SNS上のユーザー生成コンテンツ（UGC）の分析があります。4,500件のUGCから特定のワードを抽出する作業は、手動では8時間かかるところをAIを利用することで2時間に短縮されました。また、約200件のSNS投稿のカテゴリ分けも、45分の予定が10分で完了するなど、効率化が図られています。さらに、SNS投稿用の文章作成や取材音源の文字起こしなど、さまざまな業務でAIの活用が効果を上げています。

4. AI活用推進体制の整備

ホットリンクでは、AI導入に向けた体制を整備しており、執行役員や開発部門、SNSコンサルタントなどの専門チームが協力して業務効率化に取り組んでいます。2024年8月30日には、全社員が参加できるAI活用推進コミュニティも設立予定で、社内のAI活用を一層強化する方針です。

5. 経営企画担当の意見

経営企画担当の執行役員・大野俊太郎氏は、AI技術の進展が組織全体に影響を及ぼす中で、マーケティング支援の質を向上させるためには、AI導入を迅速かつ大胆に進める必要があると語っています。社員がAIを能動的に活用できる環境を整えたことで、今後は施策の実施と効果を迅速に評価し、お客様にさらなる価値を提供することが目指されています。