ベトナム、アジアの安全保障を発信
2026年5月29日、シンガポールにて開催された第23回シャングリラ・ダイアローグで、ベトナムのトー・ラム党書記長・国家主席が基調講演を行いました。この会議はアジア太平洋地域での安全保障と国防についての重要なフォーラムであり、各国の国防大臣や安全保障の専門家が参加する場です。トー・ラム氏がこの場で基調講演を行うのは、ベトナムの指導者として初の試みであり、国際社会からの評価を示す歴史的な出来事となりました。
ベトナムの国際的地位の向上
トー・ラム氏が今回のような重要な役割を担うことは、ベトナムが国際的な舞台で高い評価を得ていることを証明するものです。国際戦略研究所(IISS)が彼に基調講演を依頼したことは、ベトナムの発言力が増している証とも言えます。
世界の3つの危機
トー・ラム氏の演説では、世界が直面している三つの大きな危機について言及されました。まず第一に、国際法の効力が弱まっていることから生じる「国際秩序の危機」についてです。国際法が力を失う中、中小国はさらに厳しい状況に直面しています。
第二に、経済成長の鈍化や気候変動の影響から「発展モデルの危機」が挙げられます。経済、貿易、エネルギーが圧力手段として利用されかねない危険性が増しています。
そして第三に、「戦略的信頼の危機」についても触れられました。国家間の不信感が高まり、これが対立や誤解を生むリスクを増大させています。
6つの提言
トー・ラム氏はこれらの危機に対処するために、アジア太平洋地域の平和と安定を確保するための具体的な6つの提言を示しました。
1. 国際法と対話を通じたリスクの予防と管理の強化
2. ASEANを基軸とした開かれた地域構造の構築
3. 人間の安全保障と社会の強靭性を安全保障の中心に据える
4. 新技術及び防衛産業における責任ある国際規範の策定
5. 情報空間の保護とフェイクニュース対策の推進
6. 予防外交、調停、仲介による紛争の未然防止
これらの提言は、和平を実現させるために必要な具体策として多くの関心を集めました。
日越関係の強化
トー・ラム氏が述べた価値観は、日本が大切にしている原則とも深く共鳴しています。「国際法の尊重」「航行の自由」「ASEAN中心性の維持」「持続可能な発展」といった内容は、日越両国の関係を一層強化する風潮を促します。
今後、ベトナムは国際社会の「友人」として、また「信頼できるパートナー」として、地域の繁栄へ貢献し続ける姿勢を崩しません。
発信団体について
在大阪ベトナム社会主義共和国総領事館
- - 総領事: NGUYEN TRUONG SON
- - 所在地: 大阪府堺市堺区市之町東4-2-15
- - 連絡先: Tel.072-221-6666 FAX.072-221-6667
在関西ベトナム人協会
この団体は、関西に住むベトナム人の相互支援や日越友好の促進活動を行っています。