フラッグシステムが描く新たなブランドビジョン
2025年6月、福岡市に本社を構える株式会社フラッグシステムは、コーポレートブランディングの大幅な刷新を行い、企業としての価値を見直すための新しい方針を策定しました。セミナー・イベント管理ツール「イーベ!®」を提供する同社の取り組みは、全国の自治体や企業との信頼関係の中で育まれ、多様な仲間が集まる組織としての特性を活かしています。
ブランド刷新の背景
同社は、これまでの価値や姿勢を再検討する必要性を痛感し、全社員参加型のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)策定プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトは、ブランディングプロデューサーの栗田真二郎氏の協力を得て行われ、数ヶ月にわたるワークショップや対話を通じて進められました。
このプロセスでは、社員一人ひとりが持つ声を反映し、今後の方針を明確にするために、新たなMission、Vision、Valuesを設計しました。それぞれの役割は以下の通りです:
- - Mission(使命): 「もっと『なくてはならない』をつくる」。個人の共感から始まるサービス提供を目指します。
- - Vision(目指す未来): 「目の前の『よかった、助かった』を原動力に、一歩先の『なんとかしてほしい』を探しに行こう」。現状のニーズに応えつつ、未来の課題も見出す探求心を持つことを表現しました。
- - Values(行動指針): 具体的な3つの価値観、「共感」、「柔軟」、そして「挑戦」を定義し、日常の行動指針として機能させることを目指しました。
MVVの具体的な活用法
新たに策定されたMVVを日常業務に落とし込むため、フラッグシステムでは社内コミュニケーションツール「Slack」でのカスタム絵文字の活用を始めました。この取り組みは、開発部からの提案によるもので、物理的なツールを作成するのではなく、日々の会話に組み込むことで理念を浸透させることを狙いとしています。
そこから生まれたカスタム絵文字は、「それいいね!」「なんとかなる!」「かたちにしよう!」といった具体的な行動指針を示しています。今では社内のコミュニケーションの中で自然に使用され、理念が日常に溶け込んでいます。このようにMVVを「フランクに使える」言葉にすることで、理念の浸透を実現しています。
クリエイティブパートナーとの協働
MVVの言語化には、ブランディングプロデューサーの栗田真二郎氏の協力も得ています。栗田氏は「ボトムアップのブランドづくり」を信条に据え、社員自身からのヒアリングを通じて言葉を構築しました。リブランディングの際には、アートディレクター茂村巨利氏による独自のオフィス壁面デザインが加わり、社員や来客がMVVを楽しむことができるユニークな空間が作り上げられました。
日常を彩る理念のデザイン
2025年6月には、MVVの社内発表会が行われ、その際にオフィスの壁面をリニューアルしました。デザインには柔軟性が持たせられ、各スタッフの解釈に応じた異なる意味を持つことが意図されています。これにより、理念が「守るべきルール」ではなく、「日常の会話」として社員の心に自然に浸透しています。
継続的なブランド体験の統一
今後もフラッグシステムは、これらのMVVを基に、ブランド体験を一貫して高める取り組みを続け、「なくてはならない」価値を具現化し続けます。顧客や社員が共感できるような組織づくりを進めていくことで、より豊かな社会への貢献を目指します。
詳しい情報は、同社の公式ウェブサイトにて公開されています。