医療AI推進機構が新たに倫理審査委員会を設立、医療分野での信頼性向上へ

医療AI推進機構が「倫理審査委員会」を設立

医療AI推進機構株式会社（以下、「MAPI」）は、東京都中央区に本社を構えており、医療分野におけるAIの活用を促進するための新たな一歩を踏み出しました。MAPIは、医療AIに特化した倫理審査委員会（以下、「MAPI倫理審査委員会」）を新設し、これにより臨床試験や研究計画の倫理審査を開始しました。

設置の背景

近年、医療AIが臨床試験や研究開発に広く用いられるようになってきました。しかしながら、その急速な発展に伴い、AI技術に特有の倫理的な問題に対する適切な審査体制や、AIに関する専門的な人材の不足が指摘されるようになっています。また、厚生労働省の指導に基づき、研究者と患者の権利を両立させるために、独立した倫理審査が求められています。

MAPI倫理審査委員会の特長

MAPI倫理審査委員会は、医療AIに関連した臨床試験や研究を公正に評価することを使命としています。この委員会には、医療従事者、法律専門家、AIエンジニアなど、多様な専門家が参加しており、様々な視点からの評価が可能となっています。特に、AIが抱える倫理的な課題、例えばアルゴリズムの透明性やバイアス、データ管理についても専門的に審査していくことが強みとなっています。

審査対象としては、医療AIに関する研究や、医療データの管理・解析に関する研究も含まれており、これによって医療機関やAI開発企業、さらには大学などが安心して研究を進めることができる環境を提供します。

今後の展開

今後は、MAPI倫理審査委員会は、更に多くの研究機関からの審査依頼を受け付けていく方針です。公正で透明性の高い審査体制を整えることで、医療AI領域の信頼性を確固たるものとし、さらには社会実装の基盤を築くことを目指しています。また、AI倫理に関する啓発活動や医療、学術、産業界との連携を強化し、医療AIの普及と信頼性の向上に寄与していくことを計画しています。