東洋経済新報社とVisual Bankのデータパートナーシップ
東京都中央区に本社を置く株式会社東洋経済新報社は、東京都渋谷区のVisual Bank株式会社と、データパートナーシップ契約を2024年11月19日に締結したことを発表しました。今回の契約により、東洋経済新報社が保有する膨大なテキストやグラフデータが、Visual BankのAI学習用データセット開発サービス『Qlean Dataset』を通して提供され、日本のAI業界の発展に寄与することが期待されています。
背景と目的
近年、人工知能(AI)技術の急速な進化が進んでおり、その利用範囲は多岐にわたっています。特に、2022年以降は生成AIやマルチモーダルAIに関する革新が注目され、その成長を支えるための高品質なデータが必要とされています。しかし、信頼性の高い日本語データの入手は依然として難しく、日本独自の大規模言語モデル(LLM)の開発においてもデータの質と量がボトルネックとなっています。そこで、東洋経済新報社とVisual Bankは、日本市場向けに質の高いAI学習用データを提供し、AI研究開発の加速を目指すこととなりました。
データパートナーシップ契約の詳細
本契約に基づき、東洋経済新報社が持つ良質なテキストやグラフデータが、Visual Bankの『Qlean Dataset』を通じて販売開始されます。このデータは、AI開発企業や研究機関を対象に提供される予定で、特にLLMや生成AI、マルチモーダルAIに関連した学習用途に利用されることを想定しています。
Qlean Datasetの概要
『Qlean Dataset』はAI開発の加速をサポートするため、高品質かつ権利処理の明確なデータセットを開発するサービスです。株式会社アマナイメージズが40年以上にわたって培った権利許諾のノウハウを基に、画像や映像、テキスト、音声、3D方式など多様なデータを連携させ、ニーズに応じて提供しています。今回の契約により、この記事を含むデータセットの企画・開発と販売機能が強化され、データの利活用が期待されます。
各社のコメント
Visual Bank株式会社のアマナイメージズ代表取締役CEO、望月逸平氏は、「日本において生成AIの研究開発が加速している中、質の高いデータを求められる声が増加しています。東洋経済新報社様との提携により、貴重なコンテンツをAI開発に活かすことで、新技術の創出に貢献します」と述べています。
また、東洋経済新報社の取締役、廣田充彦氏も、「Visual Bank様との協力を通じて、法的問題のない学習用データ提供の重要性を実感しており、今回の契約はその充実に向けた第一歩です」と語りました。
期待される成果
このデータパートナーシップは、日本のAI開発にも新たな可能性をもたらすものと期待されています。LLMや生成AI、マルチモーダルAIにおいて、質の高い日本語データがどのように活用されるのか、今後の展開が注目されます。アナリストたちは、この提携によりAI開発の革新が進むと信じており、業界全体にポジティブな影響があると予測しています。
お問い合わせ先
AI開発に関する詳細情報については、Visual Bankの『Qlean Dataset』特設サイトをご覧ください。
https://qleandataset.amanaimages.com/