世界最長の登り窯 初火入れの挑戦
青森県黒石市の里山にある津軽烏城焼が、世界最長の登り窯の初火入れを実施するため、クラウドファンディングを開始しました。プロジェクトの重点は、薪窯文化を未来に残し、1000年先まで器を引き継ぐことです。今回の焼き物は、52部屋からなる登り窯を利用し、約3か月の間、火を絶やすことなく焚き続けられます。
プロジェクトの使命
今井理桂氏とその息子、今井保典氏を中心とした窯焚きチームが、このプロジェクトを推進しています。彼らは、自然釉という自然の魅力を最大限に引き出す器を作り上げながら、薪窯文化を次の世代へと繋ぐ役割を担っています。近年、担い手の減少が問題となる中、彼らはこの文化を守る希望の象徴として活動しています。
募集金額と資金の使途
今回のクラウドファンディングでは、1,000万円を目標に資金を募集しています。この金額は、登り窯の窯焚きに必要な費用として使用されます。現在は32部屋までの準備が整っていますが、資金調達が進めばさらに10部屋を焚き上げることを目指します。最終的には、ストレッチゴールとして2,000万円を設定しており、その場合には52部屋全ての窯焚きが実現します。
- - 目標金額1,000万円: 32部屋 + 10部屋 (約88日間の窯焚き)
- - ストレッチゴール1: 1,500万円で、32部屋 + 15部屋 (約98日間の窯焚き)
- - ストレッチゴール2: 2,000万円で、32部屋 + 20部屋 (約108日間の窯焚き)
目標金額に達成しなくても、すでに寄せられた支援金を使い、42部屋までの焚き上げを行います。さらなる支援をいただければ、追加で焚き上げる部屋数も増加し、窯焚きが延長されます。
スケジュール
このプロジェクトは、次のようなスケジュールで進行します。
- - 2022年9月20日: 初火入れ式(1部屋の窯焚き開始)
- - 2022年12月中旬: 42部屋目まで到達(以降は達成額による)
- - 2023年1月頃: 52部屋まで到達(ストレッチゴール達成の場合)
- - 2023年2月: 窯出し、作品手入れなど
支援プランとリターン
支援者のために、3,000円から500万円までの多様なプランを用意しており、支援金額に応じたリターンが受け取れます。完成作品の中から選んだ器が2023年4月頃に届く予定です。さらに、窯焚き体験ができるユニークなプランもご用意しています。
今井理桂氏の陶芸への情熱
今井理桂氏は、陶芸に出会った49年前から、手作りの器に生命を吹き込む道を追求してきました。彼は、自然釉という独自の技法を用いて、色合いを自然に委ねた素晴らしい作品を生み出しています。夜空のような美しい風合いや、森林の恵みを感じさせる器作りは、彼の情熱の結晶です。
彼は過去に、70メートルの大登り窯や100メートルの大登り窯を築き上げ、全ての部屋を焚き上げた実績があります。この青森県での窯作りは、彼の夢を現実のものとするための新たな挑戦です。自然豊かな環境で生産される薪が、稲妻に打たれたような感動を生み出す作品となるでしょう。
未来への第一歩
今回のクラウドファンディングによる初火入れは、未来へ向けた大きな第一歩です。私たちが今参加することで、薪窯文化を未来へつなぐ役割を果たすことができるのです。この特別なプロジェクトにぜひ参加して、薪窯文化の火をともに守っていきましょう。
詳しい情報は公式プロジェクトページをご覧ください:
プロジェクトページ
一般社団法人TOMOS公式サイト:
TOMOS公式サイト
津軽烏城焼公式サイト:
烏城焼公式サイト