二重入力の実態とその背景
近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)が進んでいますが、一方で多くの企業が抱える「二重入力」の問題は解消されていません。株式会社オロが実施した「働き方意識調査2026」では、全国の事務系会社員433名を対象に、業務実態の調査が行われました。その結果、56.6%の回答者が二重入力を経験しているといい、高度なデジタル化が進んでもこの現象が解決されていないことが分かりました。
二重入力とは何か
「二重入力」とは、同じ情報を複数のシステムやExcel、紙などに再入力する業務のことを指します。デジタル化の進展にもかかわらず、なぜまだ二重入力が発生し続けるのでしょうか。この調査結果からは、業務プロセス全体がつながっていない現状が浮き彫りになりました。
調査結果の詳細
1.
二重入力の頻度
調査によると、二重入力が「頻繁にある」と回答したのは13.6%、また「たまにある」とした人は43.0%でした。これにより、半数以上の職場で何らかの形で二重入力が発生しており、業務上の非効率が残存していることが示されました。
2.
二重入力の原因
さらに、二重入力を解消できない最大の要因として「複数のシステムがあり、連携されていない」という回答が23.7%を占めました。また、部門ごとに異なる管理方法や、SaaSの活用に加えExcelを併用しているケースも多く、デジタルツールが部分最適しか提供していないことが分かります。
経費精算が最も多い
二重入力が発生している業務では、「経費精算」が最も多く32.7%を占めていました。請求書や売上処理、会議資料作成、プロジェクト管理なども、企業のバックオフィスにおいて広く二重入力が行われていることが明らかです。
株式会社オロの提言
オロのマーケティンググループ長、吉井惇氏は、二重入力の解消には単なるツールの追加では不十分であると警鐘を鳴らしています。業務データを一元的に管理できる基盤が必要であり、API連携が重要になると述べています。また、AIの活用など新たなテクノロジーによって、業務オペレーションの効率化も期待されています。
まとめ
この調査から、デジタル化が進行する中でも二重入力が解消されていない実情が浮き彫りになりました。企業は業務環境の多様化に対応しつつ、効率的な業務フローの構築が必要です。今後のDX推進には、情報を適切に連携・活用する仕組みが欠かせないと言えるでしょう。
参考情報