KANSAI DX AWARD 2024の栄誉
2024年10月31日、大阪市都島区にあるQUINTBRIDGEにて開催されたKANSAI DX AWARD 2024の授賞式において、同志社大学理工学部知的機構研究室とコマツ株式会社が共同開発した壁紙AI識別アプリ、「かべぴた」が見事グランプリに輝きました。
このアプリは、壁紙の施工時に必要な品番特定作業をAI技術によって迅速かつ正確に行うものです。従来、複数の見本帳を目視で確認しなければならなかった具体的な課題に対して、AIがもたらす解決策が注目され、多くの関係者に評価されました。
賞を受け取ったチームの面々
授賞式には、コマツの小松社長や理工学部の奥田教授をはじめとする開発チームのメンバーが出席し、受賞の喜びを分かち合いました。このプロジェクトの成功には、同志社大学の豊富な学術的知識と、コマツの専門技術の連携が大いに寄与しました。
特に、識別技術開発のために新設されたコマツのDXソリューション事業部とのシームレスな連携が、アプリ開発の大きな推進力となりました。
KANSAI DX AWARDとは
KANSAI DX AWARDは、関西地域におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の強化を目的とし、先進的な取り組みを行う企業や団体を表彰する賞です。
評価の観点としては、成果、新規性、経営力、組織力、横展開可能性の5つがあり、今回の受賞はこれら全てのポイントが高く評価された結果といえます。
自動テクスチャ識別プログラムの有用性
「かべぴた」の技術の中核にあるのは、自動テクスチャ識別プログラムで、これは素材の質感や凹凸までをも解析することができる画期的なものです。この技術は特許出願中であり、2024年2月には実際のアプリとしてリリースされる予定です。
このソリューションにより、従来数時間を要していた識別作業が数秒で完了し、作業効率が飛躍的に向上することが期待されています。加えて、この技術は壁紙業界に限らず、建材、農業、医療といった他の分野への応用可能性も秘めています。
関西デジタル・マンスの意義
「関西デジタル・マンス」は、関西地域のDX推進の促進を目的に設定された取り組みで、10月を強化月間とし、企業のDXに関する先進的な事例を表彰することで、他の企業への好影響をもたらすことを意図しています。
このように、同志社大学とコマツの産学連携プロジェクトが新たな可能性を切り拓く中で、今後もさらなる進展が期待されます。この取り組みが、インテリア業界の長時間労働や人手不足の解消に寄与することを願っています。